住まいに関すること、インテリアのこと、日常のことなど・・・。わたくし、リフォームデザイン研究所長 天方が、素敵な暮らしのヒントをブログでご紹介いたします。是非、 ご覧ください。

旅行記

故郷は優しい

2011年9月30日 09:00

先日家族の祭りごとがあり、故郷に行って来ました。

私が生まれ育ったところは北海道南西部にある農村で、四方山に囲まれたカルデラ盆地にあります。この地方でも屈指の豪雪村です。

 

CIMG3361.JPGこの矢印は冬になって道が雪で覆われた際に役立つ、道巾を示す標識です。

遠くに見える山々が連なり、村全体を囲っています。

 

私の家は山の麓近くにあり、子供のころ住んでいた家がそのまま残っています。木造2階建ての家が雪国の厳しい環境にありながら「よく今まで持ちこたえられている」と思わず柱を擦ってしまいました。もちろん修理を繰り返しながら住んでいるのですが、改めて木造住宅の強さには驚いてしまいます。

 

CIMG3372.JPGのどかです・・・その古い家もこの建物の向こう側に残っていて、増改築を繰り返しながらも使われ続けています。

 

冬になるとこの家から、道路を無視して雪の野原を一気に下って通学していました。帰りは登りになるので、村人の馬車(荷台つき)に勝手に乗り込みます。楽しい、思い出です。

 

CIMG3365.JPG黄金色の穂をつけた畑の向こうに、小学校が見えます。私が通っていた頃は木造の校舎でしたが、今ではRCの立派な建物です。

 

CIMG3359.JPG 夏になると近くを流れる余市川に泳ぎに行きました。写真からも分かるように川底は

山から流されてくる石で埋め尽くされています。つるつる滑る足裏の感覚はいまでも覚えています。

 

川泳ぎの場所は崖側に沿った、ちょっとした窪みです。ここは流れから外れているので体が流されず、自然のプールなのです。この場所は深さもあり、岩の上から飛び込んだりも出来ます。

でも雪国の川は春の雪解け水で嵩が増え、毎年川の形を変えてしまいます。水泳解禁になると子供達は、毎年新しく窪んだ場所を探すことから始めるのです。

 

CIMG3355.JPGどの季節に訪れても、私にとってこの眺めは懐かしくあまりにも美しいのです。

 

 兎追ひし かの山   小鮒釣りし かの川   

夢は今も めぐりて  忘れがたき ふるさと

 

子供の頃からの風景が、大人になった現在でも変わらずそのままの形で残っているのは幸せなことだと思いました。

こんな田舎に生まれた私は、やっぱり山の景色が好きなのです。

 

ホスピスを訪問しました

2011年8月23日 09:00

ロンドン郊外の静かな住宅地にあるホスピスを訪問しました。

「ホスピス」とは、もともとは中世ヨーロッパで旅の巡礼者を宿泊させた小さな教会のことを指したそうです。

20世紀に入り、治療の当てがなくなった患者の、最後の安息に満ちた時間をケア(ターミナルケア)する施設としての近代ホスピスがイギリスから始まったそうです。

 

CIMG2955.JPGセント・クリストファー・ホスピスのアプローチにあった看板です。

 

セント・クリストファー・ホスピスは1967年女医のシシリー・ソンダースによって建設され、緩和ケアを基本とした、近代ホスピスの基礎を作り世界的な広がりの先駆けとなった施設です。今から44年前のことです。

 

CIMG2956.JPG玄関ドアの上にあるレリーフは「キリストを背負って川を渡っているセント・クリストファーの姿」と聞いたような・・・。

後方のレンガの建物が初期の建物ではないかと思います。

 

日本で近代ホスピスができたのは30年前のことだそうですから、まだまだ歴史は浅いのです。アメリカでは在宅ホスピスが中心だそうで、最近の日本でもグループホームのような家庭的な施設が増えつつあると聞きました。

 

CIMG2959.JPG

  施設内の廊下には「パレットと絵筆を持って絵を描いている人」「真剣な目で工作をしている人」

の生き生きした表情のパネルが貼ってあり、心が揺さぶられるような感覚になりました。

 

私がホスピスに持っていた、今までのイメージが完全に覆された瞬間です。

 

CIMG2964.JPG階段の踊場から周辺の緑が見えます。床から天井までの窓、ステキです。

下から2段目は「すべり出し窓」で風が入ってくると気持ちが良さそうです。

 

CIMG2966.JPG廊下の突き当りに椅子が置いてあり、そこにこんな大きな樹の壁画がありました。

金色の葉っぱには施設に寄付をして下さった方々の名前が記されています。

 

驚いたことは、この施設は全て寄付によって運営されているということです。

 

CIMG2968.JPG祈りの部屋です。美しいデザインガラスの窓からは、緑の光りが差し込みます。

 窓際には白い砂を敷き詰めたローソク置き場があり、終日炎が絶えることはありません。

 いつでも静かな音楽が流れていて、誰でもこの部屋を訪れることができます。

 

     CIMG2971.JPG    CIMG2975.JPG

 

庭は美しく、手入れが行き届いています。「あれは日本の庭にある、東屋(あずまや)ではないかしら・・・」

ラベンダーの紫はイギリスの庭にはかかせません。

 

CIMG2974.JPGダリッジ美術館で買った小さなノートには、旅行メモがぎっしりつまっています。

 

記憶力が衰えてしまった私の質問に、根気強く答えてくれた妹へ「本当にありがとう!」

感動し涙ぐんだこともたくさんありました。生涯忘れることのできない旅になりました。

「またきっといつの日にか・・・・

いよいよ、お城の見学です

2011年8月19日 09:00

泊まったホテルはウインザー城から歩いて5分ほどのところにあり、お城の敷地に面していました。ホテル前の道路を横切り、敷地に入ると目の前に、どこまでも続く真っ直ぐな道が現れました。気持ちの良い朝、私達はこの道を散歩したのですが、生涯忘れられない想いでになりました。

 

CIMG3019.JPGこの真っ直ぐな道の向こうにはウインザー城が小さく見えます。この時点で私はあまりの感動に泣きたくなっていました

 

CIMG2983.JPG振り返るとこんな感じ!お城から真っ直ぐな道がどこまでも続きます。

この先にはイギリス王室が所有する競馬場があります。

 

この道は「ロングウォーク」といいます。

ウインザー城から4.8kの道が直線に伸びていて、終点は「アスコット競馬場」です。

1711年、馬好きだったアン女王が競馬場の建設を命じたことが始まりだそうです。

現在も6月には王室主催のロイヤルアスコットが開催されています。当日はウインザー城から女王が馬車に乗り、アスコット競馬場までこの道を通ります。そのためだけに造られた「長くて真っ直ぐな道」の壮大さに感動しました。なぜでしょう「ロングウォーク」というさりげない名にも心が震えてしまいました。

「アスコット競馬場」と言えば私が思い出すのが「マイ・フェア・レディ」の1場面です。主人公のイライザとヒギンズ教授がアスコット競馬場を訪れるシーンです。たしかオードリー・ヘップバーンが着ていた服が白と黒の縞柄だったと思います。

 

お城.jpg ウインザー城の円形の塔です。

 

ウインザー城は週末にエリザベス女王が過ごされる場所としても知られています。

このお城は45,000平方メートルで、人が住むものとしては最大のものだそうです。

残念なことにお城の中は撮影禁止でした。

 

            CIMG3033.JPG      CIMG3034.JPG

 

衛兵交代があり見学、おもちゃの兵隊のようで楽しい!

「ニコッ」ともしないで、お城の入り口に吸い込まれて行きました。

 

皆さんはガーター騎士団をご存知でしょうか。エドワード3世によって創始された、イングランドの最高勲章です。エドワード3世が舞踏会で「貴婦人の靴下止め(ガーター)」が外れて落ちた時「他人を悪く言う者に災いあれ」と言って自分の左足につけたことが名称の謂れだそうです。城内のセント・ジョージ・チャペルにガーター勲爵士部屋があり、ここで思いもかけず、天皇家の菊花紋章のバナーと明仁天皇のお名前に出会いました。明治天皇いらいの歴代天皇が、ガーター騎士団として叙勲を贈られていたそうです。ヨーロッパ人以外でガーター騎士団員に叙されているのは日本の天皇だけだそうです。 「イギリス王室と日本の皇室には深いつながりがあったのねぇ~」と改めて皇室の役割について考えてしまいました。それにしても貴婦人のガーターを自分の足につけて騎士道精神を説いたエドワード3世は、洒落の分かる人だったのかもしれません。それは660年も前のことです。

 

ウインザーの町にて

2011年8月12日 09:00

私は今までの旅行で、美術館以上の大きな建物に近寄ったことがありません。特にお城は現実離れしすぎているように思えて、興味が湧かなかったのです。ところが日本から来ていた知り合いが「ウインザー城を見学してみない?」と誘ってくれました。

お城と言うものを「一度は見たほうがいいな」と思い、妹にガイドを頼むことにしました。

ウインザー城はロンドンから日帰りでも行ける距離にありますが「ホテルに泊まるのも楽しいなぁー」と思いウインザーに1泊することにしました。

 

CIMG2990.JPGその名も「ロイヤル・アデレード・ホテル」というプチホテルです。

古くて階段のステップが斜めだったのには驚きでした。それでもロイヤル・・・です。

 

CIMG2980.JPG駅前にあったパブです。その名も「ザ・ロイヤル・オーク」です。

 

ウインザー城の最寄り駅は「ウインザー&イートン・リバーサイド」という名前の駅です。周辺には学校が多数あるそうで、かの有名なイートン校もあります。ウインザーの町は小さくて、お城から少し離れると高級住宅が沢山あります。

 

         CIMG2993.JPG     CIMG2997.JPG  

 

お城の近くにはテムズ川が流れていて、白鳥も優雅に泳いでいます。

 

到着した日は住宅地を散歩したり、お土産でも買って「お城の見学は明日にしよう」というアドバイスとおり、まず町に出かけました。

 

CIMG3025.JPG斜めになって固まってしまった家です。今はパブとして使われています。

地震国の日本ではこんな建物で営業するなんて考えられないことです。

 

この日の夜は、お城を眺めながら食事が出来るレストランに行きました。テムズ川沿いに建っていてテラスからお城の上部が見えます。

 

CIMG3003.JPG  美しい景色を眺めながら、美味しいお料理をいただきました。薫り高い白ワインとシーフードの組み合わせが最高です。

 

         CIMG3008.JPG      CIMG3012.JPG

 

この時間で夜の9時近くです。ロマンチックな夕暮れをご覧ください。

 

ほろ酔い気分でホテルまで歩いて帰りました。立ち並ぶ建物があまり美しいので、うっとり見ながら歩いていると、どこまででも歩いて行けるような気持ちになります。

 

CIMG3015.JPG左側がウインザー城の円形の塔です。城の入り口は緩やかな坂の上です。

 

CIMG3017.JPGショッピングモールです。ここでさえ、どこと無くロイヤルという感じです。時計の針は9時30分を指しています。

 

いつまでも暗くならないイングランドの夜、ついつい夜更かしをしてしまいます。

夢はまだ続きます。

 

本場の味 フイッシュ&チップス

2011年8月 9日 09:00

トトネスの旅も終わりに近づきました。

Tさんが「とびっきり美味しいフイッシュ&チップスがあるのよ」と言って連れて行ってくれたところが、こんな素晴らしい景色のところでした。

149_large.jpgパブのオープンテラスから眺めた景色です。なだらかな丘と広がる海、そしてパステルカラーの空が絵画のようです。

 

            CIMG2905.JPG     CIMG2901.JPG

 

美しい景色を眺めながら、美味しいフイッシュ&チップスと大好きなビールをいただきました。

 

フイッシュ&チップスは、イギリスを代表するファーストフードです。白身魚の切り身を揚げたものと、フライドポテトの組み合わせです。中世ヨーロッパにすでに存在していたと言いますから、オイルの歴史は長いのですね。フイッシュはタルタルソースで、ポテトはケチャップでいただきました。

 

CIMG2899.JPG信じられないほど小さな村にパブがあって、隣家がこんな茅葺(かやぶき)でした。

 

「おとぎの国の物語」にでも出てくるような家です。壁が白、グレー、黄色に塗り分けられているので、3軒長屋なのかもしれません。レトロな門扉辺りからドアに向かって、2本の道が分かれてついています。あるがままの自然を活かしているようでステキです。

石積の塀はドライ・ストーン・ウオールと言って、中世から続いている手法だそうです。モルタルを使わず、ただ石を積み上げるだけのやり方で何百年もずっとこの手法で続けているそうです。

 

CIMG2907.JPG石塀の上には石を、突き刺したように並べて、羊が逃げ出すのを防いでいるそうです。

ドロボー除けではありません。

 

CIMG2906.JPG石の間には風で運ばれた土が溜まり、こんな赤い小さな花が自生していました。

こんな場面に出くわすと、時間が止まってしまったような錯覚を起こします。

 

名残惜しいのですがロンドンに帰る時間が迫ってきました。

トトネスの駅では今回の旅のお礼と「またお会いしましょう!」という思いを込めてTさんとは、大好きなハグを交わしました。

 

162_large.jpgトトネスの駅は壁を薄い水色と白とに塗り分けた、小さくて愛らしい駅です。

 

163_large.jpgウェイティング・ルーム(待合い)のドアと巾木がブルーで美しい。

 

161_large.jpgホームに置かれたベンチも柱もブルーのペンキです。座面の木部の色がいいですね。

 

ペンキの歴史が古い国なので、自然にマッチした色合いが上手に選択されています。どんな小さなところにも、細やかなセンスが行き渡ります。

国民性なのでしょうか、美に対する意識の違いをつくづく感じた旅でした。

 

美しい港町・ダートマス

2011年8月 5日 09:00

ダートマスは中世からある、小さな港町です。ダート川の河口にあり英国王立・海軍兵学校があります。エディンバラ公やチャールズ皇太子もここで教育を受けたそうです。

そして・・・エリザベス女王がプリンセス時代にエディンバラ公と出会ったのも、このダートマスの町だったと言われています。

 

        CIMG2875.JPG     CIMG2877.JPG

 

現在はヨットハーバーとしても有名です。対岸のカラフルな家々が愛らしく「こんなところに住んで、

のんびりした生活をしてみたい!」などと空想を・・・。海軍兵学校は山の上の方にあります。

 

メイフラワー号が(1620年)清教徒の人々を乗せて、プリマスから新天地アメリカに渡ったことは知られています。ここダートマスは、プリマスの東40キロのところにある港町ですが、この港からもメイフラワー号で人々がアメリカに逃れて行ったそうです。

 

CIMG2883.JPGこの場所にメイフラワー号の史実が記されています。アメリカを夢みてあの河口から船出して行ったのかしら・・・。

 

               CIMG2885.JPG     CIMG2886.JPG

 

港に面している道路は中世そのままに、石が敷き詰められています。

昔は下水道が普及していなかったので、夜になると排泄物を道路に捨てていたそうです。

石をこんな風に敷き詰めることで、排泄物が足につかなかったそうですが・・・。

 

妹からこの話を聞き「なるほど、なるほど」と妙に関心してしまい、家々のドアから「ポーン」と汚物が捨てられている様をつい想像してしまいました。

 

CIMG2889.JPG1534年(477年前)に造られた石積みの大砲置き場です。ちょうど屋根が無くなっているので

「ここをコンサート会場にしたらステキ!」なんて不埒なことを・・・

 

CIMG2891.JPGここから敵艦に狙いを定めて大砲を撃たれたら、一溜りもありません。

 

ダートマスは古いものが大切に保存されている素敵な町です。まるで町全体が「博物館のよう」だと思いました。

 

CIMG2879.JPG海沿いにはベイ・ウインドーを持つビクトリア調の家々が立ち並んでいます。

 

昔訪ねたサンフランシスコの、ビクトリアン・ハウスを思い出しました。

さすが観光地、町のなかは骨董店やお土産物店などで賑わっています。

 

CIMG2894.JPGいろいろな店舗が入っている商業建築物です。

 

CIMG2895.JPG石の柱の高さがそれぞれ違うので、2階の床は波打っています。

 

地震国に住んでいる私は、ここが公共の建物として使われていることに驚きでした。

この建物は「モック・チューダーなのよ」との解説です。モックとはニセモノという意味のようです。私の解釈では、この建物は正調チューダーではなく、いろんな様式が入り混じっているから、モック・チューダーと言われているのでは・・・と勝手に解釈してみました。 これからランチでフイッシュ&チップスを食べに行きます。

 

こんな家に住んでみたい その⑥

2011年8月 2日 09:00

トトネスの駅から車で20分ほどのところにある小さな村に友人の家がありました。

トトネスの駅に迎えに来てもらって、トトネスの街やダーティントン・ホールを見学しながら到着したので家に着いたのは夕方近くです。

 

CIMG2831.JPG庭から見た全景です。数百年前の建物を15年前に買い取り、リフォームしたそうです。

屋根には太陽光パネルを設置し、温水は室内プールで使っています。

 

         CIMG2826.JPG     CIMG2838.JPG

 

広大な庭や畑もこの家の敷地です。隣地との境がどこにあるのか検討もつきません。

羊を飼っているように見えますが、農家に育ててもらっているようです。

裏庭には菜園もあり、夕食にはこの畑で採れたベイリーフと洋梨のサラダをいただきました。

葉野菜とフルーツの組み合わせはとても美味!

 

この家は昔々「小さな村の教会」の牧師さんの家だったそうです。数百年の間には、かなり痛んでいました。今回は屋根も壁も窓も取り替える、大掛かりなリフォームをしたそうです。寝室が7部屋もある大きなお住まいです。

「さぁーこれから皆さんとご一緒にお宅訪問です!」

 

CIMG2793.JPGこの部屋はバックヤード(勝手口)で、犬の部屋でもあります。

ロールスクリーンの柄と木製ベンチのクッションとが、この部屋に暖かみを演出しています。

 

  CIMG2816.JPG   CIMG2790.JPG

 

キッチンは居心地よく、夕食の後はここに座ったまま、おしゃべりに花が咲きました。イギリス人にとって憧れの調理器具

「オーブン付ガスコンロ」は24時間火が付いています。カバーを上にあげて鍋を乗せ調理するのですが、炎は見えません。

 

101_large[1].jpgキッチンの隣は豪華なダイニングルームです。天井高は2,7メートルもあります。

外壁は石積みで塗装仕上げ、壁の厚みは40センチもあるそうです。

 

          CIMG2795.JPG   CIMG2796.JPG

 

ダイニングルームの隣はリビングルームで、クラシックなインテリアです。

 

      千里.jpg   93_large[1].jpg

 

ゲスト用の寝室とバスルーム(浴室)。私達はこんなステキな部屋に泊まらせていただきました。

 

CIMG2810.JPG 木製の梁とインテリアが美しい屋根裏部屋です。淡い黄色のソファーとクッションがステキ!

 

CIMG2873.JPG朝食はコーヒーとフルーツサラダです。ドレッシングはかかっていないのに美味しいのです。

「なんておしゃれなのだろう。私も東京に帰ったらさっそく作ってみよう!」と思ったけれど・・・・。

 

104_large[1].jpg庭には風力発電もあり「個人の住宅にこんな設備が・・・」と驚きです。

 

CIMG2842.JPG広い果樹園もあってこれはリンゴですが、ほかに洋梨、プラムなどもありました。

 

イギリスの夜は9時ころまで空が明るく、時間を忘れて深夜まで話に夢中になりました。

「Mrs.Tさん、暖かいおもてなし、ほんとうにありがとう!」

明日はDartmauthの見学です、夢はまだまだ続きます。

 

ダーティントン・ホール

2011年7月29日 09:00

トトネスでタイムスリップしたような感覚になったまま、トトネス再興のきっかけとなった、近くのダーティントン・ホールに案内してもらいました。

 

                               CIMG2737.JPG        CIMG2733.JPG

ダーティントン・ホールの建物は中世の雰囲気をそのままに残しています。

これらの建物の一部は、サイダープレス(リンゴ酒のため)の工場だったそうです。

 

1925年(いまから85年前)ニューヨークのホイットニー美術館で有名なホイットニー家の娘ドロシー夫人が、トトネスの郊外にあったこれらの古い建物と広大な敷地を買い取り、ダーティントン・ホール財団を設立しました。ダーティントン・ホール財団は芸術と思想、農業、園芸などの分野を中心に研究や教育活動をしています。

 

CIMG2743.JPG 開口部のアーチは美しく完璧です「私もいつか、どこかで造ってみたい!」

暗いところから光に向かうと、この演出は可能になります。私の大好きな手法です。

 

CIMG2752.JPGこのアーチに使われているモチーフは、ヨーロッパ建物のさまざまなところに見られます。

そう言えば戦で使った盾も同じ形だったのではないかしら・・・。

 

CIMG2751.JPG白く塗ったこのアーチもステキ・・・でもなぜここの壁がこんなに厚いのだろう・・・。

 

この施設のなかには芸術大学、美術館、有機農園、クラフトショップ、オーガニックレストランなどがあります。ここに来てみて、トトネスの街全体がなぜ「エシカル風な街」だったのかに納得です。(エシカルとはオーガニックで体に優しく、古いものを大切にし「人と地球に負担をかけない」という考え方です)

 

CIMG2740.JPGホール内部にあるレストランです。タペストリーが石の壁に暖かさを・・・。

 

ダーティントン.jpgここでも同じモチーフが三角の天井に柔らかさを与えています、美しい!

 

イギリス人陶芸家のバーナード・リーチもここで工房を持ち、作品を作っていました。

バーナード・リーチは日本で暮らしたこともある親日家で、世界中に多くの弟子がいます。

 

CIMG2756.JPG現在はクラフトショップになっているこの建物がバーナード・リーチの工房でした。

 

CIMG2761.JPG彼が作品を作っているところの写真です。

 

CIMG2759.JPG友人の柳宗悦(民芸運動家)左端と浜田省吾(陶芸家で人間国宝)右端がダーティントン・ホールを訪ねた時の写真です。

 

バーナード・リーチは陶芸に美術品としての価値を認めず、日用品としての器として、形や触覚が大切だと考えたそうです。生涯の友となる民芸運動家・柳宗悦とは、この考え方で結ばれていたそうです。また白樺派の青年達と知り合いになり、彼らの本拠地である我孫子で最初の窯を開き、陶芸家としての一歩を踏み出したそうです。いやぁー本当に驚きました「我孫子の白樺派の文人住居跡地」は現在は一般に公開されていて、私もよく通りかかるので知っています。

 

CIMG3050.JPGこのショップで素朴なマグカップを買ってきました。

 

「偉大なる日用品」という考え方に、リフォームの仕事と重ね合わせ深く共感しています。

 

中世の街・トトネス

2011年7月26日 09:00

ロンドンから電車で3時間ほどのところにあるデヴォン州、トトネス(Totnes)の街にやってきました。友人の家はここから車で20分ほどのところにあります。

 

CIMG2714.JPGトトネスは中世の雰囲気をそのまま残している街です。向こうに見える丘の緑とカラフルな壁の色に見とれてしまいます。

 

トトネスはその昔、要塞都市として始まりました。トトネス城は11世紀に建てられ、現存しているそうですから、古いなんて言う表現では足りないほどです。中世から16世紀にかけては商業都市として栄えたそうですが、その後は徐々に衰退して行ったそうです。

 

CIMG2701.JPGメインストリートは緩やかな上り坂になっていて、両側に小さな店舗が並んでいます。

この日は生憎の雨だったので、写真が暗いのが残念です。

 

メインストリートの中間辺りにある道路を横切るこのゲートはその昔、城壁の門だったのかもしれません。

 

CIMG2715.JPGストリートの両側には住宅地への「クネクネ道」があり、こんな家々が並んでいます。まるで「おとぎの国」に迷い込んだようです。

 

この街が活気を取り戻したきっかけは、アメリカ人の富豪がこの近くに建物と土地を買い取り、あることを始めたからだそうです。そのことは次回のブログでご紹介します。

 

              CIMG2705.JPG    CIMG2706.JPG

 

通りに面して「教会を発見!」 この建物の一部はまるでバルセロナのサグラダ・ファミリアのようです。

「するともしかしてガウディーもこの教会を見たのかしら・・・」なんて勝手な想像をしてみます。

 レンガの劣化状況からみて、中世の建物に違いありません・・・夢は広がります。

 

まるで絵本に出てくるような建物を見ながらこの街を歩いていると、自分が東京のような近代都市に生きていることが現実ではないように思えてきます。

 

                    CIMG2723.JPG     CIMG2724.JPG

 

このレンガの家とそれに続く壁は中世からのものです。

白い窓台が付いていて、窓の形をしているところはその昔、窓でした。税金を集めるために「窓税」という制度を作り、

税金を納めさせようとしたところ住民は窓を塞いでしまったという、笑い話のような跡が残っています。

 

トトネスの街は芸術、有機農業などに関心が高い人が住んでいます。この近くにはイギリスで最大のオーガニック農場があるので有名です。

 

CIMG2711.JPGもちろんレストランもオーガニックレストランです。私達はここでオーガニック・カレーと

豆のサラダをいただきました。ドリンクも当然オーガニック飲料です。

 

トトネスでは、現在の日本で「エシカルな暮らしを推進しよう」と言われていることが、80年も前から運動として始められていたということを知りました。

妹の「トトネスにはヒッピーが集まってきて住んでいたのよ」という解説に「なるほど・・・ヒッピーはベジタリアンが多いからね!」などと納得しました。

 

パディントン駅から出発

2011年7月22日 09:00

数日をロンドン市内で過ごした私は、友人の家に招待を受け電車で3時間ほどのデヴォン州に行って来ました。私は何度かロンドンには行っていますが遠距離を列車で移動したのは今回が初めてです。

 

CIMG2685.JPG地下鉄でパディントン駅まで行き、そこで国鉄に乗り換え最寄駅トトネス(Totnes)まで行きます。

 

パディントン駅はナショナル・レール(国鉄)のターミナル駅です。東京での上野駅のようなところです。始発駅なので電車の発車時間を確かめていると・・・

 

CIMG2682.JPG 駅構内にお祭りの出店のような感じで、パディントン・ベアの店がありました。

 

パディントン・ベアはイギリス人作家マイケル・ボンド氏による児童文学作品「くまのパディントン」という本に出てくるキャラクターです。誰もが子供のころに、一度は出会ったことがあるのではないでしょうか。

 

CIMG2683.JPG 見るとクマは絵本に出てくるのと同じダッフルコートを着て、よれよれの帽子をかぶりウエリントンブーツをはいています。

全体がよれよれに見えるところがかわいい!

 

「パディントン駅で売っているパディントン・ベアはここにしかない」とばかりにお土産に買って来ました。売店でクマ売りのおじさんが「このクマはマーマレードサンドイッチが好きだよ」・・食べさせてあげてね・・風に優しい顔で話しかけてくれました。

「くまのパディントン」の物語は「ペルーからやって来たクマが、ブラウン一家によりパディントン駅で見つけられた」ところから始まっています。絵本ではスーツケースの上に座り、コートには「このクマの世話をしてやってください。お願いします」と書かれたメモをつけていたとなっています。私が買ったクマの首にもなにやら黄色いタグが・・・「このクマの世話をしてやってください」のメモまでついていてウキウキです。私は大人になり過ぎましたが、もう一度絵本を買って読み直したいと思いました。

 

CIMG2686.JPG 魅力的なパディントン駅をご紹介しましょう。ホームの屋根は鉄の柱に支えられた3連のガラス屋根になっています。

 

この駅は1854年(今から157年前)に建てられました。駅舎はイザムバード・キングダム・ブルネルの設計です。私が驚いたのは鉄で作られた華麗な装飾群です。「やはりビクトリア朝時代の建物なのだ!」

 

CIMG2689.JPG柱は樹木のようにデザインされ、屋根に使われているアーチの梁の装飾をご覧下さい

 

CIMG2687.JPGホームから見た駅舎の窓です。「ひょっとしたら駅長さんの部屋なの?」と想像させられます。

 

イギリスの産業革命後に建てられた豊かな国の建造物です。歴史の国にあって、その斬新な発想と繊細な伝統技術が、すごい勢いで私達に迫ってきます。いよいよ列車の旅です「さぁーこれからトトネスに向かって出発です!」夢はまだまだ続きます。

 

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Profileプロフィール

天方 幸子 天方 幸子(あまかた さちこ)
一級建築士
東京ガスリモデリング
リフォームデザイン研究所所長


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