住まいに関すること、インテリアのこと、日常のことなど・・・。わたくし、リフォームデザイン研究所長 天方が、素敵な暮らしのヒントをブログでご紹介いたします。是非、 ご覧ください。

小物・雑貨

笠間焼きの器

2012年2月17日 09:00

我が家には食器戸棚というものがありません。

ほとんどの食器はキッチンの両開きの吊り戸棚(W90センチ)に納まるだけにして、数は増やさないようにしています。お客様用の食器と日常使いの食器を分けることはしていません。ということは「高級な食器は持っていない」ということです。

 

CIMG4142.JPGこの大皿は35年前に、笠間で焼き物を作っている従兄弟に作ってもらいました。彼の若い頃の作品なので、勢いが感じられます。

 

存在感のある大きなお皿が欲しかったので、この大皿(直径40センチ)を2枚注文して焼いてもらいました。私も若い頃は友人を家に招くのが好きで、よくホームパーティーをしていました。

 

そんな時に、この大皿が大活躍してくれました。器そのものに存在感があるので、テーブルの上にドカンと置きカラフルな食材を乗せるだけで、すごいお料理を作ったような華やかさがありました。またこの土の色合いが緑色の食材を生き生きさせるので、切っただけの生野菜を並べるだけでも素敵なのです。

 

CIMG4148.JPG左側の平皿は18センチほどのもので、私のお気に入りです。

 

布目をつけて焼いたもので、素朴な色合いといい大好きなお皿です。ぽってりとした厚みがあるのですが柔らかな風合いです。磁器の食器では表現できない素朴さがあります。

右側にある茶色の器は、日常に使い続けて30年ほどになります。使用頻度が激しいので、器の縁がたくさん欠けているのですが、まったく気になりません。

 

CIMG4141.JPGこの四角い大皿は息子さんの作品です。グレーのグラデーションと模様に、作者の意気込みが感じられる器です。

 

長さが60センチもあり、紙を折り曲げたような形で、高いところが4センチ低いところで2センチの、緩やかな傾斜がついたお皿です。

このお皿をいただいた時には「鑑賞用なのかしら・・・」とか「どんな食材をのせたらいいのだろう」と戸惑ったものです。使い方で気に入っているのは、しその葉を広げて「手巻き寿司用のお刺身」をたくさんのせるとかなり綺麗です。「そっかぁーこのためのお皿なんだね」と思えるほどです。

 

笠間焼は茨城県笠間市が産地で、江戸中期のころから作られているそうです。笠間粘土は粘りが強く粒子が細かいので、丈夫な器として知られています。「そうそう、そうなのです」毎日使い続けて30年も経つのに、いまだに現役の器をもつ私が証明します。

 

パッケージデザインの魅力

2012年2月14日 09:00

私はジュースのなかでも「ネクター」と言う飲み物にこころ惹かれます。

とくに数年前まではキヨスクなどでよく見かけたピーチネクター(・・・だったと思う)

が好きでときどき飲んでいました。ところがあまり売れなかったのか、いつの間にか店頭に見かけなくなり寂しい思いをしていました。

 

CIMG4053.JPG 表参道のOMOでメードイン・ハワイの「グワバ・ネクター」を見つけました。

 

「あら・・ネクターだなんて嬉しい」とさっそく買ってきて、しっかり冷やしてゴクリ。

ネクターならではの、ほんのり甘くて口のなかのやさしい感触にとても満足しました。

ちなみにネクターの語源はネクタルといい「ギリシャ神話で神々の飲み物」と言うのだそうです。ギリシャ神話では「飲む者は不老不死になる」とあったので、その意味とは全く関係ないのにネクターがますます好きになりました。

 

たくさんの商品の中からこのパッケージに目が止まったのには訳があります。

ネクターを探していたのではなく「なんとなく目が止まったら、ネクターだった」ということなので、このパッケージに理由があるのです。店のジュース棚にはさまざまな商品が並べられていて「あの綺麗な缶は何だろう」と思ったのがきっかけでした。

 

CIMG4057.JPG  おなじくOMOで見つけたイギリスのキャンディー「ジンジャー・チュウ」です。

 

このパッケージも気に入りました。

王様風の生姜がジンジャー・チュウを食べている絵です。パッケージ全体がくすんだグリーンで小さな箱なのですが、存在感バッチリでとても目立っていました。

 

CIMG4059.JPG中身のキャンディーのラッピングもオシャレです。

 

キャンディーは柔らかいキャラメルと言う感じ。生姜の味がしっかり利いていてピリッと辛いのが特徴です。若い女の子に人気だと聞きました。

 

パッケージデザインはその商品特性やコンセプトをデザインすることです。パッケージは買った人に、内容物よりも先に商品特性を伝えなければいけない情報です。私はただ「デザインに心惹かれた」というだけなのですが、その視点でみるとこれらの商品は私にとって有効だったことになります。パッケージを見て「きれいだなぁー、ステキ!」と思うのですから、パッケージデザインは私たちの生活に楽しみを与えてくるものでもあります。

私たちのリフォームの仕事も、お客様のお住まいを「美しくて、ステキ!」にデザインする点では同じことなのではないかと思いました。

 

「すてきなお店」みつけた!その①

2012年1月27日 09:00

南青山で「POLIS」というオリジナル・デザインの家具や雑貨を扱っている、すてきなお店を見つけました。

 

CIMG4004.JPG   青山3丁目交差点の近くに、ありました。

 

「天方さんは雑貨が好きだから・・・」と人によく言われます。

たしかに私は雑貨が好きです。「なぜ雑貨が好きなんだろう」とふと考えてみました。

 

住まいをリフォームして完成した瞬間は、家具やカーテン、絵などがなければ実に殺風景なものです。そこでカーテンをつけ、家具を置くとなんとなく生活感が出てきます。

でもそれだけでは充分とは言えず、壁に絵を掛けたりフロアスタンドを置いたりします。さらに、ちょっとした

コーナーにおしゃれな小物を置けば「ハッとする驚き」を表現することができます。

 

CIMG3992.JPG店内のディスプレーです。美しいデザインの姿見と背の高いグリーンです。

 

このコーナーがすてきに見えるのは、白のサイドテーブルと照明器具の組み合わせです。もちろんミニチュア

タワーの置物も洗練されたアクセントになっています。

住まいを癒しのある空間にするにはこの「洗練されたアクセント」が大切だと思うのです。

 

CIMG3990.JPGオリジナルのローキャビネットと、その奥にあるのは四面に絵が描いてあるデザイン柱です。

 

写真では分かりづらいのですが、このローキャビネットはディテールが繊細でさりげなく、とても美しいのです。

鮮やかな絵が描かれているデザイン柱は「どこに使うものだろう?」と不思議に思い眺めていると「出入り口の辺りに置くといいですよ」とのアドバイス・・・。

私ならどんなところに使いたいだろうか・・・広いリビングに残った柱にこれを貼り付けて使えないだろうか・・・。絵が南国をイメージさせるので、もしこの柱が家の中にあったら「バリ島にでも行った気分になれるのではないかしら・・・」夢が広がります。

 

CIMG4003.JPGソファーもテーブルもこの店のオリジナルデザインです。

 

                 CIMG3999.JPG        CIMG4001.JPG

 

柱に描かれた絵もこれらの額もすべて「Fujiyoshi Brother's」の絵です。

 

店頭に展示されていたクッションのテキスタイルも、彼らのデザインによるものです。

鮮やかな色使いが特徴なので「インテリアに自信がない」方にこそおすすめです。

微妙で曖昧な色合いのものを組み合わせるのは難しいのですが、鮮やかな色使いのものはそれだけで存在感があり「この1点さえあれば大丈夫」と思えるからです。

雑貨は見ているだけで、家の中のいろいろなシーンが想像できて楽しくなってきます。

 

波の「manimani」

2011年12月13日 09:00

ブティック「ヴィヴィアン・タム」で出会った「つちやまりさん」の器を訪ねて葉山まで行って来ました。

 

CIMG3798.JPG森戸海岸からの眺めです。冬の海に富士山が霞んで見えます。

 

とは言っても彼女の工房を訪ねたのではありません。「つちやまりさん」の作品を扱っているという、葉山の  海岸通り沿いにあるCafe・manimani(カフェ・まにまに)を訪ねました。

 

CIMG3801.JPGカフェの建物は周囲に溶け込み、うっかり見過ごしてしまいそう。

 

CIMG3803.JPGお客様を迎えるためのディスプレイ、センスの良さが伺われます。

 

CIMG3816.JPG店内から森戸神社の鳥居が見えます「こんな真ん前なんです!」

 

ちょうどお昼時だったのでランチをいただいたのですが、期待通りの美味しさです。

 

CIMG3812.JPG「ありました、ありました」まりさんの作品にご飯が載って出てきました。

 

写真なので、味をお伝えできないのが残念ですが「繊細で、こびない味」というのがぴったりです。

 CIMG3648.JPGご飯はまりさんの作品にも共通するものがあります。  

 

    CIMG3811.JPG    CIMG3815.JPG

 

お皿の内側は藍色で、側面はカラフルな絵柄です。 「それがなんとも魅力的!」

 

CIMG3818.JPG小鉢は麹漬けのお漬物です。絵のような野菜の組み合わせ「味も絶品」でした。

 

「毎日でも食べたいなぁー」と思えるような「懐かしい、やさしいご飯」です。

決して都会のレストランでは「戴けない味だなぁー・・・そうそうお母さんの味」でした。

 

CIMG3822.JPG店内で使われている食器は「つちやまり」さんの作品です。

 

「manimani」は まりさんのお母様と妹さんが経営する店だったのです。

お料理好きなお母様と妹さんが「まりさんの焼いた器でお料理を出したい」というのがこの店を開くきっかけだったそうです。

「manimani」という屋号は、万葉集の「波の間に間に・・・」から引用したそうです。

私は森戸海岸の浜辺から、海に浮かぶ富士山を眺めながらこの店に入りました。

そのアプローチと店の雰囲気からなのか、タイムスリップしたような感覚に襲われました。

 

CIMG3821.JPG手洗い器も「まりさんの作品」です。森戸海岸から見える景色が絵になっています。

 

CIMG3799.JPG森戸神社の横からは絶景ポイント「手洗い器の絵柄はこの眺めです!」

 

青山のブティックで「偶然見かけた器」に誘われて葉山まで来てみたところ、たどり着いたのがこのお店でした。

私は「つちやまりさん」の作品に出会い「インテリアとしても使ってみたい」と思いました。部屋にポンと置くだけで、「決まった!」と言える空間が作れそうです。

そしてこのお店には、私が都会生活で「忘れてしまっていた大切なもの」が確かにありました。センスの良い「つちやファミリーワールド」にも触れることができました。

近くに住んでいたら「きっと、通っていただろうなぁー」と思ったほどです。

 

「大らかな器たち」に出会った

2011年11月29日 09:00

家の近所を歩いていると、路地の入り口で「器・大福」という小さな看板を見つけました。

こんなところに「まさか大福やさんが・・・」と看板に誘われるままに、路地の突き当りまで行ってみるとこんな店がありました。

 

CIMG3662.JPG 信楽焼きの狸がお出迎えです。

 

CIMG3663.JPG古いビルの1階に「器・大福」と書かれた、オシャレな暖簾のある店です。

 

まだ開店前だったのですが「どんな器があるのかしら・・・」と暗い店内を覗いていると「開けましょうか?」と優しい声が聞こえて来ました。

「あっ、ありがとうございます!」と言って、勇気を出して店内を見せていただきました。

 

CIMG3664.JPG 広い店内には風合いの良い陶器がならんでいます。しかも温かい雰囲気さえします。

 

この店にはとりすました、気取ったところがないのです。手作りの器ばかりのせいかもしれません。

 

CIMG3671.JPG手前ふたつの器は、安見勇人氏の作品です。彼は信楽・備前で修行をした人気の作家です。

土の風合いが残っている粉引きの器なのに、とても繊細です。

 

店の奥には久谷青窯(くたにせいよう)の器がたくさん並んでいました。秦耀一さんが主宰の久谷青窯は石川県能美市にあって35年前に出来た工房です。この工房では20代から30代の若手陶工たちが作品を作っているそうです。

「普段使いに良さそうな器だなぁー」と思い、手に取って見ると価格がお手頃なのです。

 

CIMG3673.JPGカラフルな染付けの絵柄がモダンです。グリーンサラダをたっぷり入れたら「美しいだろうなぁー・・・」

 

CIMG3674.JPG  古伊万里ってこんなに可愛かったかしら・・・絵皿としても楽しめます。

 

九谷青窯では古伊万里、古染付けなどの古典を基調にしながら、時代に即した「良質な器」を作ることを大切にしているそうです。この話を聞き、若い人を応援したくなりました。

 

CIMG3681.JPG探していましたこんな薄いガラスのグラス「私はこれでビールを飲みたいです!」

 

松徳硝子の「うすはり」というグラスです。1922年創業の会社と言

いますから、今から89年前です。昔は電球を作っていた会社です。TVコマーシャルでイチロウがビールを飲んでいるグラスだそうです。

 

器は必要になってから急いで探しても、なかなか気に入ったものにめぐり会えません。

こんなふとした出会いの時に「私を待っていてくれたの?」と聞きたくなるような器との出会いがあるものです。そんな時気に入った器を家に連れて帰りますが、家族には「ただの衝動買いだよ!」と冷たくされています。でも私はそんな出会いが好きなのです。

 

トイレのちょっとした工夫

2011年11月25日 09:00

リフォーム希望でアンケートを取ると、上位3番目くらいに上がってくるのがトイレリフォームです。最近は部屋が広く使えるので、タンクレストイレが主流です。そうなると手を洗うところが必要になります。

 

CIMG3554.JPG我が家のトイレでは、ゆったり洗える手洗い器が欲しかったので、壁を窪ませてしまいました。

 

リフォーム前は手洗い器付き便器でしたから、壁には手洗い器がありませんでした。リフォーム後は手洗いが欲しいし「少し大きいのがいいな」と思っていました。

トイレは狭いので、大きいのでは体に当たってしまうし・・・「そうだ、壁を窪ませてみよう」と思いつきました。隣の部屋が納戸だったので、手洗い器の上部を納戸側のオープン棚にしてみました。

 

CIMG3576.JPG納戸の扉を開けたところに、こんなオープン棚ができました。おもには薬箱の置き場所として使っています。

 

このように下の部分はトイレ側から使い、上部を納戸側から利用できるようにするなど、空間の有効利用はリフォーム時がチャンスなのです。また扉のないオープン棚は出し入れが簡単なので、我が家では納戸とキッチンにオープン棚を設けています。

 

CIMG3558.JPG トイレの飾りは紙で作られた鳥のアクセサリーです。

 

20年前ある雑貨屋さんで見つけて買ったものです。実際にこんなカラフルな鳥がいるのかどうかは分かりませんが、以来ずーっと我が家のトイレにブラブラと揺れながら住み続けています。

 

CIMG3561.JPG首を傾けている姿がなんともユーモラスで気に入っています。

 

インテリアの上級者は狭い場所でもセンス良くカラーコーディネートできるのですが、私にはそのセンスがありません。私と同じくインテリアに自信のない方は多くの色を採用せず、シンプルに白でまとめてみることをおすすめします。

 

私はこの赤い鳥を引き立たせるため、トイレマットやタオル、スリッパなどすべて白に決めています。

特に床がテラッコッタタイルなので「白い陶器(便器、手洗い器、石鹸入れなど)と白いタオル地の組み合わせなら大丈夫!」と冒険できない私です。

 

好きな小物・洗面所編

2011年11月 1日 10:11

「暮らしを楽しくするには」どうしたら良いかといつも考えています。

それもどちらかと言えば「プフッ!」とか「フフフ」が思わずこぼれるようにしたいと思っています。そしてそれがバランス良く、美しいものでなければとも考えます。

とくに洗面所は歯ブラシや化粧品などで、どうしても雑然となりがちです。となるとリフォームの専門家としては使いやすい収納の話をしたいところですが、今日は小物の話です。

 

CIMG3533.JPG洗面所はいつも良い香りがしていてほしい場所です。

 

大きなビンの「ルーム・フレグランス」です。竹の棒に良い香りがジワジワと沁みでてくるので長時間楽しめます。最近はいろんなところで売られています。

 

CIMG3531.JPGミラーから下がっているのは化粧用コットンです。袋の下から引き出して使います。

 

このコットンはロンドンの薬局で買ってきたものです。ビニール袋に入っているので埃にならず、袋の下から1枚ずつ引き出せるのでとても便利です。このように壁かけにすると、置き場所を取らない上に、専用ボックスに入れる必要もありません。こんな簡単な仕掛けですから日本でも売っていても良さそうなのに、まだ見かけたことはありません。

 

CIMG3532.JPG「ケーブル巻取り器」きれいなピンク色です。

 

ドライヤーや電動歯ブラシなど、コードがゴチャゴチャ絡まっていたのが、これですっきり!

洗面所は「用を足す場所」なので「そんなに楽しい場所」ではありません。だからこそ、ここには何か仕掛けが欲しいのです。

 

CIMG3523.JPG歯の形をした歯磨きです。あまり面白い形なので、もったいなくてどうしても使うことが出来ません。

見るたびについ頬がほころびます。

 

この「アクアフレッシュ」の歯磨きは、3年ほど前にプレゼントしてもらったものです。

今ではどこにも売っていないと聞きましたから、大切にしようと思います。

 

CIMG3563.JPG「裸の男の子」のゴム人形です。これはとくに何かの役に立つものではありません。

 

いつも洗面化粧台の隅っこで、手をモジモジさせながら立っています。

裸なので「この子はこれからお風呂に入るところ」だと決めつけて、洗面所を居場所にしています。朝この子と目が合うと「プフッ」と吹き出してしまいます。こんなことで「毎日が楽しい」と思えるのは私だけなのかもしれません・・・。

 

この石鹸は「癒しの芸術品」

2011年10月18日 09:00

フレグランスは「香りの芸術」だと言われています。

どこからともなく漂って来る「良い香り」に、思わず深呼吸してしまいたくなることがあります。「これはまさに癒しだぁー」と鼻をヒクヒクさせてしまいます。

 

CIMG3502.JPGサンタ・マリア・ノヴェッラの石鹸で、香りはアイリスです。上品な大人の香りが漂います。

 

CIMG3504.JPG 石鹸のパッケージはこんなにシンプルで上品です。

 

サンタ・マリア・ノヴェッラの石鹸をプレゼントしていただきました。手提げの紙袋を手にしただけでフワッと香りが立ち昇ります。風に乗って運ばれてきたような「繊細で軽やかな香り」でした。今までの経験で「石鹸と言えば香りの強いもの」と思っていた私には、ちょっとした驚きでした。

「サンタ・マリア・ノヴェッラ」のことは今回初めて知ったのですが、魅力を感じたもう一つの要因はその歴史にありました。

 

275px-Santa_Maria_Novella[1].jpg800年前にできたフィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会です。豪華な装飾を施されたファサードはタイル張りです。

カトリック教会で聖母マリアを記念する教会堂です。

 

この教会の広場に隣接して、800年の歴史がある世界最古の薬局「サンタ・マリア・ノヴェッラ」があります。当時の修道僧たちが、教義と癒しの実践を広めるため、薬草を栽培して薬剤を調合したのが始まりだそうです。この石鹸やオーデコロンは現在もなお、当時のレシピのまま同じ製法で作られ続けています。そして今では世界中にその愛好家がいるそうです。日本全国にも14店舗の店があるというので驚きました。

 

top_photo[1].jpg  サンタ・マリア・ノベッラの本店、世界最古の薬局の店内です。壁に埋め込まれた戸棚の中に商品が並んでいます。

 

中世のフィレンツェはメディチ家の隆盛により世界でも類をみない豊かな都市になったと言われています。メディチ家がフィレンツェの文化を花咲かせたと言っても過言ではありません。メディチ家は薬や香料、香辛料などの商売で財をなした一族です。

「Medici(メディチ)」は「Medicine(薬、医療のメディシン)」の語源にもなっているそうです。

現在のオーデコロン(フランス語)の起源もこのサンタ・マリア・ノベッラの「王妃の水」(アックア・ディ・コローニア=イタリア語)が語源だということを知りました。

「文化の香り」と良く聞く言葉ですが、まさにこの香りは文化そのもののような気がしてきました。

 

手の温もり

2011年9月 9日 09:00

食欲の秋になってくると、食器も気になってきます。

とくに季節の食材を調理したときなどは「今だから美味しいのよ」という思いですから、食器も選びたくなります。我が家では洋食器、和食器と好きなものを脈絡なくまぜこぜで使っています。本来は洋食には洋食器、和食には和食器を使うのですが、どんなお料理にでもあうのが今日ご紹介する手作り食器だと思っています。

 

CIMG3199.JPG友人からいただいた牡蠣の形の豆皿です。釉はツヤ有り(建築用語でツヤを出すこと)で濡れた感じが似合っています。

こんな柔らかい形を陶器でよく表現できたものだと感動しました。新鮮な牡蠣をのせてレモンを添えたら綺麗ですよ。

このお皿には濡れた感じのものが似合うように感じます。

 

  CIMG3202.JPG  CIMG3218.JPG

 

粉引きの小鉢です。半ツヤ(建築用語で半分だけツヤあり)の感じが控えめで好きです。

 

我が家では果物用の器として使っています。この器でイチゴミルクをいただくと色合いがキュートでなんだか幸せな気分になります。

 

CIMG3222.JPG15年ほど前になりますが、大阪梅田を歩いていてチラッと目に留まった器です。

 

ドレッシングや麺のタレなどソース類はいつもこの器を使うので日常的に登場しています。陶器には木のスプーンがよく似合います。

 

CIMG3196.JPG 薄い水色のミルクピッチャーです。素朴な形でついつい触りたくなってしまいます。

 

ひよこのような形をしているので小さい割に存在感があります。ミルクピッチャーなのですがレモン汁やソースなどを入れたりしています。

 

CIMG3210.JPGこのフタ付きの壷も友人からいただいたものです。これはツヤ消し(建築用語で完全にツヤが無いこと)で素朴感たっぷりです。

 

CIMG3215.JPGときにはこんな風に花瓶に変身しても、なんの違和感もありません。

 

この器はお料理を入れるのではなく、クッキーやキャンディなどを入れて飾り棚に飾っています。インテリア小物として我が家には無くてはならない存在になっています。この素朴な風合いはまさに手作りならではのもので、手の温もりがいっぱいです。

 

人の手で作られた陶器にはどんなものでも受け入れる度量があるように思えます。

と書いてみて、自分の度量の狭さが恥ずかしくなりました。

 

家庭の常備薬

2011年4月 5日 09:00

どちらのご家庭にも常備薬というのはあるものです。我が家の常備薬は昔から「正露丸」「メンソレータム軟膏」です。

 

CIMG2006.JPGみなさまご存知の万能薬「正露丸」です。

これはラッパのマーク(大幸薬品)の「正露丸」とは会社が違いますが中身は同成分です。

 

ご存知「正露丸」は日本生まれの薬です。その効能は、消化不良による下痢、水あたり、食あたり、くだり腹などです。おもに胃や腸の調子を整えるのに効くとのことです。

 

この薬は私が子供のころから、家にあったように思うのでその歴史を調べてみました。

最初に作られたのは1900年ころで、日清戦争のときに将兵が伝染病に悩まされたのが開発のきっかけのようです。

その後、日露戦争のとき将兵に大量のクレオーソート丸(実はこれが正式名称)を持たせ、予防薬として連日飲ませたそうです。その結果、下痢や腹痛による戦線離脱の兵士は激減したそうです。当時は「ロシアをやっつける」という意味で「征露」という言葉が流行語になっていて、そこから「征露丸」と呼ばれるようになったそうです。その後「征」の字は好ましくないという行政指導があり「正露丸」と改められたそうです。

 

もうひとつ、我が家の常備薬として洗面所で幅を利かせているのが「メンソレータム軟膏」です。

 

CIMG2008.JPG  

このフタに描かれたマスコットキャラクター「リトルナース」の絵は懐かしい。

 

メンソレータム社は、その後ロート製薬が経営権を取得しますが、もとはアメリカの会社でした。メンソレータムは19世紀に開発されたといいますからその歴史は古いのです。日本での販売は今から90年前になります。

 

現在も変わらずお馴染みの金属容器にはキャラクターのリトルナースが描かれています。

リトルナースのオリジナル(アメリカ)の顔は右向きですが、日本版は左向きになっています。これは日本人デザイナー「今竹七郎」のデザインによるものだそうです。

 

今の移り変わり激しい時代でも、この小さな容器とリトルナースの絵はこれからもずっと変わらないでいてほしいと思います。

 

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Profileプロフィール

天方 幸子 天方 幸子(あまかた さちこ)
一級建築士
東京ガスリモデリング
リフォームデザイン研究所所長


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