「シャルロット・ペリアン」の椅子
2012年1月20日 09:00
鎌倉にある神奈川県立近代美術館で開催していた「シャルロット・ペリアン展」に行って来ました。昨年の12月だったのですが、開館60周年・記念展が開催されていました。
美術館の裏側からの眺めです。坂倉準三の設計として有名な建物ですが
「何となくコルビュジェの建物に似ているなぁー」と思いました。
神奈川県立近代美術館は鎌倉本館、別館と葉山館からなっています。鎌倉本館は1951年に完成した日本で最古の近代美術館です。
建物の正面玄関側です。60周年を記念して「なぜシャルロット・ペリアン展なのかしら・・・」
シャルロット・ペリアンはフランスの建築家で、インテリアデザイナーでもあります。
1927年にコルビュジェのアトリエに入り多くのデザインに関わったそうです。
この頃、コルビュジェの事務所には坂倉準三と前川國雄がいたそうです。その後、ご主人の転勤で日本にも住んだことがあり、坂倉準三とは長い交友が続いたそうです。
日本に住んでいる頃のシャルロット・ペリアンです。魅力的な女性です。
坂倉準三が設計した美術館が60周年に・・・なるほど「シャルロット・ペリアン展」とつながりました。
有名なLCシリーズの椅子は一般的にコルビュジェのデザインだとされていますが、
デザインの基本設計を行ったのは、シャルロット・ペリアンだったそうです。
彼女のデザインした椅子で有名なのは、この「シェーズロング」(長椅子の意味)です。
この椅子の凄いところは、座ったまま体が寝た状態(脚が高く上がる)になるまで位置を変える事ができることです。今から60年も前に「こんなに美しいフォルムなのに機能的な椅子」がデザインされていたことに驚くのです。
「優れたデザイン」とはただ美しいだけではなく機能的であり、時代を超えて多くの人に愛され続けるものでなければならないことを教わりました。私達のリフォームの仕事も「全く同じことだなぁー」と改めて思い知らされました。
彼女がデザインした椅子で、とくに面白い椅子があります。
皆さんもどこかで1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
1枚の板を折り曲げて成型されている「オンブル」(日本語で影)というスタッキング出来る椅子です。
「天童木工」で製作されていましたが、現在は契約が切れたため作られていません。
影という名前がつけられたのには、こんなおもしろいエピソードがありました。
背もたれの高さがないので、テーブルの下に置くと影のようになり、テーブルが強調され美しく見えます。
この椅子はシャルロット・ペリアンが日本滞在時にデザインしたものです。文楽の人形使いの黒い衣装が、意識して見られないことにヒントを得てデザインしたものだそうです。この椅子を発想するきっかけになったのが文楽の黒子だなんて・・・。
「忘れていました!」こんな柔らかな発想のしかたがあると言うことを。






