2011年5月31日 09:00
私が子供のころ食べたお菓子といえば、きび団子、かりんとう、手作りの飴でしょうか。
北海道の私の育った村にはお菓子を売っている店は1軒もありませんでした。
母親が街に出かけたときに、お土産に買ってきてくれたくらいだったと思います。 そうだとすると、きび団子とかりんとうは母親が好きなお菓子だったのかもしれません。
昨日、姪が買ってきてくれた「こがし黒蜜・かりんとまん」です。
パッケージのデザインは昔懐かしい黒砂糖のかりんとうをモチーフにしています。
麻布十番商店街にあるかりんとう専門店「麻布かりんと」で売っている有名な饅頭です。
この店では50種類のかりんとうを売っています。珍しいところでは、シナモンかりんと、ネギ味噌かりんと、生姜丸かりんと、カレーかりんと、などなどです。
私は甘いものはあまり食べないのですが、かりんとうにはなぜか心惹かれます。 縁側で日向ぼっこをしながら、かりんとうを「ポリポリ」・・・幸せな思い出です。
パッケージの蓋をとめるシールは「麻布かりんと」と篆刻(てんこく)風にデザインされていてオシャレです。
麻布十番は300年以上の歴史のある古い街です。この周辺にはいろいろな国の大使館があり、外国人が多く住んでいるせいか国際的な香りがします。おしゃれで庶民的な街という印象です。
一方、昔からの老舗も多くあります。「麻布かりんと」の店も2年前に開店したとは思えない風情のある店構えです。
この店では店名も商品名も親しみを持ってもらうために「かりんと」としているそうです。
長さ9センチの「かりんとまん」の外形はいまひとつ美しいとは言いがたい。
皮はしっとりとしてほろ苦く、中のこし餡は甘さ控えめです。
かりんとうをこよなく愛している私は、この「黒蜜をこがした」香りとしっとりとしたお饅頭の組み合わせが大好きです。
2011年5月27日 09:00
土曜のある日、フレンチ・レストランで友人達とランチをいただきました。
私には「5人組と呼んでいい古い友人」がいます。彼女達と知り合ったのは子供が小さい頃住んだ、横須賀のマンションでのことです。私が30歳前半の頃ですから、かなり長い間のお付き合いになります。「青山で美味しいランチを食べる会」と言うのを理由に、時々遊びに来てもらっています。
レストランは2階です。階段の上がり口にこんなオシャレな案内セットが・・・。
この階段を上がってレストランに入るのですが、お料理に期待が膨らみます。
青山には世界中の「美味しいレストラン」が沢山あります。引っ越して最初のころは「こんな美味しいお料理食べたことない!」と興奮していろいろな店を開拓しては通っていました。あるとき「あれ?こんなことをしていたらお小使いが無くなっちゃう」と気がつき、今はめったにレストランに行くことはなくなりました。
小さなテーブルフラワーです。真っ白なテーブルクロスに野の花が映えます。
春野菜がたっぷりな、メインディッシュです。福島県産の「シャモの黒米包み」はとても美味しかったです。
福島県をちょっとだけ応援したような気持ちになりました。
古い友人には共通の話題も多く「あの時、こんな時・・・あんなこと、こんなことがあったわね」などと話に尽きることはありません。でも最近は老後のこと体調の話題など、どうやら世間並みになってきたように思います。
デザートの日向夏です。盛り付けの様子もおもしろいのですが、じつはこのお皿本物の玄昌石なのです。
この店は20年前に開店したフレンチレストラン「ラ・ブランシュ」という店です。店内は大人の雰囲気でシックなインテリアです。ついつい長居をしてしまいそうになります。
お料理はきどったところが無く、しっかりした味付けで食後に満足感があります。
他のお客様がおられたので、店内の写真が撮れませんでした。このコーナー写真で雰囲気を感じてください。
私はお料理の批評ができるほど舌は肥えていません。この店はシェフの味が好きで通ってくる常連さんが多いのではと思いました。そうなのです、個性があってまた食べたくなりそうな味なのです。
2011年5月24日 09:00
先日、誘われて京劇を見に行って来ました。
京劇は昔から気になっていて、機会があれば観てみたいと思っていました。
姪が、「在日の京劇団で『新潮劇院』というところが面白そうな公演をするので一緒に行こうよ」と誘ってくれました。
演目は「孫悟空 VS 白骨精」です。
「孫悟空 バーサス はっこつせい」
孫悟空は誰もが知っている物語、さて白骨精とどんなからみが・・・たのしみです。
京劇とは中国の伝統的な古典演劇である戯曲のひとつです。今から200年前の清の時代に、北京で中国の古典劇や地方劇を融合してつくられたのが発祥だそうです。
俳優の歌や台詞とそれに合わせた音楽の組み合わせで、まるでミュージカルを観ているようでした。楽器は京胡(きょうこ・・弦楽器)、笛子(てきし・・ふえ)、銅鑼(どら・・打楽器)などが、いろいろな情景を醸し出してくれます。これが「中国の音楽なのだ」とたっぷり堪能できます。
パンフレットの表紙です。表紙には「東日本大震災」チャリティー京劇公演とあります。
孫悟空を演じている俳優は馬征宏(マ ジェンホン)という看板役者です。京劇では生涯おなじ役を演じ続けるそうですから、孫悟空が当たり役なのだと思います。
白骨精は「新潮劇院」の主宰である張春祥(チョウ シュンショウ)さんです。顔の面がクルクル変わる変幻自在の演技も見せてくれました。
猪八戒の役は米米CLUBのジェームス小野田さんです。歌が上手な当たり役です。
三蔵法師を惑わす美しい女性役の白骨精と沙悟浄が終演後にカメラに納まってくれました。
まぢかに見るとすごい迫力で圧倒されます。
今回体験して分かったことは「京劇とは大衆演劇だったのだ」ということです。
中国ではお酒やお茶を飲みながら気楽に観劇するそうです。俳優が舞台に登場するやいなや拍手で迎え、見せ場になると「ハオ(好)」などと掛け声をかけながら観劇するのが京劇の楽しみ方だと知りました。
京劇の作法が「舞台と観客が一体となること」なんて思ってもいないことでした。
2011年5月20日 09:00
室内リフォームをするときは、床、壁、天井の張替えも行います。内装材を決めるときに「天井を板張りにしてみませんか」とお尋ねすることがあります。
とくに「寝室の天井を板張りにする」のはかなり気に入っています。
60歳代のご夫婦の寝室です。天井に張った板は「米松の小幅板」というムク材の板です。
米松の荒っぽい感じの風合いが好きです。落ち着いた雰囲気になるようにステインで塗装をしました。
私は東京のマンションに引っ越してくる前は、横浜の1戸建ての木造住宅に住んでいました。その家をリフォームした際に、家中の天井を板張りにしてみました。
我が家は全体を明るい色にしたかったので、天井をヒノキの白木材で張りました。寝室で朝目を覚ますと天井板が目に入り、とても癒されていました。
お子様4人の6人家族のお宅です。
食卓テーブルが落ち着けるようにとのご希望だったのでダイニングルームの天井に板を張ってみました。
集成材で造った長いテーブルを、残った柱に絡ませるような形で造りつけました。
「オシャレな田舎家の感じにしたい」とのご希望だったので板張りの天井にしてみました。
このテーブルにご家族みんなが集まって、楽しく団欒している様子が目に浮かびます。
応接室の天井の中央に「センターリング」を造り、新和風の感じにするためタモ材の小幅板を張りました。
応接間らしく上品に仕上がっています。
この部屋は和室だったのですが「応接間が欲しい」というご希望で造ったものです。突き当りの飾り棚に見えるところは既存では窓でした。隣のブロック塀が見えて良くなかったので両サイドに風を通す細窓を取り付け、正面は壁にしました。天井に小さなダウンライトをつけて床の間風飾り棚にしました。
お風呂の天井も板張りにしてしまいました。
最近はユニットバスが全盛の時代になりましたが、こんな浴室があってもいいと思います。
「明るい浴室にしたい」という施主の希望だったので、天井近くに窓を設けました。
空からの光をたっぷり取り入れ、明るいお風呂になりました。
突き当たりの壁には「景色がモチーフのタイル」を張ったので、奥行き感が出ています。
自分の家を思い通りに造り替える事ができるのがリフォームの魅力です。
2011年5月17日 09:00
アメリカ・ニューメキシコ州の州都サンタフェに行ったことがあります。
日本人の多くの方はサンタフェといえば宮沢りえの写真集「サンタフェ」を思い浮かべるかもしれません。あの有名な写真集が撮影された町です。
ニューメキシコ州北部、ロッキー山脈の南に位置するサンタフェは、スペインの植民地として町が開けました。その後この土地に住んでいたアメリカ先住民(ネイティブアメリカン)や、侵攻したメキシコ人たちによって文化が混じりあい、エキゾチックで美しい町に作り上げられています。
「アメリカ最古の家」 幽霊がでるというので有名な家です。
12世紀初頭に建てられ、日干しレンガ(アドービ)で作られています。建物内はギフトショップです。
州の法律でダウンタウンの建物は、すべてプエブロ・インディアン・スタイル(アドービでできている建物)かスペイン風建築様式に統一されています。
教会や大学の建物、美術館はもちろん、住宅も日干しレンガ(アドービ)で造られています。私が泊まったホテルもアドービの建物でした。町中が歴史遺産を大切に守り続けていることに大感激。「将来この町に住んでみたい」と勢い込んで不動産のチラシで値段を検討したことを覚えています。
この建物は美術館ですが、住宅もこんな感じの造りです。
私がサンタフェを訪ねたのは「日本人の染織家(ナバホ織り)で素敵な女性がいる」と紹介されたので、その方に会いに行くのが目的でした。
我が家で使っているアリス(彼女の名前)が作ったランチョンマットです。サンタフェの空の色でしょうか。
彼女の住まいもアドービでした。家の中に入ると住まいの中央がリビングになっていて、天井から光が降りそそいでいました。リビングの先には深い緑が広がっていて、まるで庭の中にいるようでした。映画を見ているような気持ちになり、感動したことを思いだします。
魔よけの壁飾り。日干しレンガで作られているため、かなり重いです。
オルテガという製作者のサインが入っていますから、ネイティブアメリカンの子孫?
表情がなんとも愉快です。この顔を見たら連れて帰らずにいられなくなりました。
この旅はいまから20年前のことですがこれらの「おみやげ」を見るたびに、一気にサンタフェに戻ることができます。「重くても持って帰ってきて良かったぁー」と思っています。
2011年5月13日 09:00
4月5日のブログで「家庭の常備薬」を掲載したところ友人から「メンソレータム軟膏をアメリカから日本に持ってきた人は、建築家だったのよ」と驚くようなメールをいただきました。知りませんでした。
メンソレータム軟膏が近江兄弟社というところで製造されたのは、凡そ90年前のことです。

その建築家の名前はウイリアム・メレル・ヴォーリズといいます。ヴォーリズ記念館(近江八幡市)
に電話して、この写真集を取り寄せました。掲載する写真と記事は全てこの写真集からのものです。
1905年(明治38年)2月、24歳のアメリカ人青年、ウィリアム・メレル・ヴォーリズは滋賀県立商業学校の英語教師として日本にやってきました。今から106年前のことです。それから83歳で生涯を閉じるまで日本人として過ごしたそうです。
メレル・ヴォーリズが設計したゴシックスタイルの明治学院礼拝堂。 1916年完成で現存している。
ヴォーリズ38歳、ここのチャペルで一柳満喜子と結婚式を挙げました。
ヴォーリズが日本にやって来たのはキリスト教の伝道が目的でした。彼は牧師として宣教するのではなく、民衆の中で働きなら伝道する道を選んだそうです。コロラド大学で建築を学んでいたので建築設計はライフワークだったのだと思います。日本全国で彼の設計した建物は大建築から住宅まで千数百件に及ぶそうです。その中でキリスト教関係の建築物は全国で100件を超えるそうです。
1925年完成の、御茶ノ水・主婦の友社。関東大震災復興期の耐火建築のさきがけ的建築です。
現在は建て替えられているが外観のデザインを活かして再建されたそうです。
ヴォーリズの代表的な建物では「大丸百貨店心斎橋店」や「大同生命ビル」「神戸女学院」「サナトリウム」などあげればきりがありません。
ヴォーリズの書で「祈りつつ前に進む」とあります。伝道活動を続けながら教育、医療、
製薬などの事業にも取り組み成功をおさめました。近江兄弟社経営もそのひとつです。
この「祈りつつ前に進む」という言葉は、今日本に起きている苦難への光のようにさえ思えます。苦労されている皆様どうかくじけることなく、前に進まれることを願っています。
「メンソレータム軟膏」を掲載したことで、偉大な建築家を知ることができました。私にそれを教えてくれた友人に感謝します。そして日本に西洋文化の基を作ってくれたヴォーリズに深い感動を捧げたいと思います。
2011年5月10日 09:00
私の勝手な思い込みですが、アマリリスは名前も形も西洋を代表する花だと思っています。昔からアマリリスという名前は知っていましたが、生の花に出会ったのは20年前ヨーロッパに旅行したときのことです。
最初に見たときは「こんな形の花があるなんて・・・やっぱり外国だ!」とそのアンバランスな姿にひどく驚いたのを覚えています。太くて長い茎の上に、幾つもの大輪の花がついていました。葉っぱは根元近くにおまけのように見えるだけです。
この花は蕾のときから愛らしく少女のように可憐です。
花が開く前はこんなスタイルをしています。まるで書道で使う太い筆のようです。
日本的な風情からはほど遠く、楚々としたという言葉とも縁遠いような花です。
アマリリスは最近、近くの花屋さんでもよく見かけるようになりました。
球根性の植物で、大切に育てると花は何年も咲き続けてくれます。
あと2~3日で花びらが開きます。アマリリスの花は思いっきり開いたところが愛らしいのですがもう少しです。
アマリリスは南アフリカが原産のようです。この姿形からして「そうでしょう、そうでしょう」とうなずけます。
名前の由来は、ローマの詩人ヴェルギリウスの詩の中に登場する羊飼いの娘の名前が「アマリリス」で、それが由来だとされています。
我が家のベランダでは3月頃に咲きますが、庭に植えてある場合は5月から6月頃にかけて花が咲くようです。
数年前の誕生日にプレゼントしてもらったのは、目が覚めるほどの真っ赤なアマリリスでした。情熱的な花で「私をみてみて!」と言っているようでした。
私が日頃から「好きな花はアマリリスなの・・・」と言っていたらしく、娘がプレゼントしてくれました。自分でもなぜこの花が好きなのかはっきりとは分かりません。
きっと私の心のなかにある、西洋への憧れのせいなのかもしれません。