2010年11月30日 09:00
ロンドンの地下鉄は1863年に開業した、世界最古の公共鉄道です。いまから147年前のことですから「その頃の日本ではどんなことが・・・・」と思い調べてみたところ、その8年前に黒船来航とありました。日本がそんな時代にもう地下鉄があったなんて。
その頃の電車は蒸気機関車だったそうで、排煙のため地上に向けて換気をしていたそうです。当初のホームは木造で作られていて、火事には弱かったというのですから驚きです。私が始めてロンドンの地下鉄に乗ったのは20年前です。ホームの丸い壁面は真っ黒で不気味だったのを覚えています。まさか蒸気機関車が走っていたとは知りませんでした。 その時、地下ホームまでエスカレーターに乗ったのですが、踏み板が木製だったのにも驚きました。それが20年前のロンドンの地下鉄でしたが、現在はすっかりきれいに改装されていました。
ホームはきれいに改修されていて、昔の面影はありません。
電車はカラフルでとてもきれいです。
今でも昔のトンネルをそのまま利用しています。トンネルの天井が低いので車体の天井も低く、東京の大江戸線のようです。ロンドンの地下鉄の愛称は「the Tube」と親しまれているのは、トンネルも車体も形がチューブのように丸いからだそうです。
チューブマップです。この表紙をよくよく見てください、書いてあるのは駅名ではありません。
路線表現は正しいのですが、駅名が「喜び、ねたみ、献身」などという言葉に代わっています。
中を開くと正しい路線図が印刷されています。
思わず「プフッ!」と吹き出してしまい、イギリス人の粋を感じられて楽しくなりました。
このマークを探して地下鉄に乗ります。
オイスターカードといって東京のスイカと同じ使い方です。カードを入れるケースがついてきます。
地下鉄のサインは赤とブルーの組み合わせでオシャレです。でもここは記念の場所だったのかしら。
現在のロンドン市内には11の路線があり、駅の数も300近くあります。
2010年11月26日 09:00
ロンドンに着いた翌日は、数日間滞在のためにスーパーに買い物です。夜ご飯には美味しい食事を作ってビールをたくさん飲もうと、スーパー「セインズベリー」に行きました。
「セインズベリー」はイギリスの大手スーパーで、その店名はセインズベリー家の名前だそうです。
野菜の陳列はこんな感じ、パプリカが安い。
マッシュルームは日本のものより大きいし、種類も豊富です。
イギリスのジャガイモはとても美味しいです。昔イギリスの庶民は、ジャガイモを主食にしていた時代があったそうです。そのせいか今でもスーパーには、いろいろな種類のジャガイモがたくさん売られています。
ジャガイモの真ん中にハーブ入りバターが詰められている、おいしそう。
スーパーの入り口付近に置いてあった花束。
とてもチャーミングですが日本人にはこんな色の組み合わせは出来ないかも・・・・。
その日買い求めた山のような食材とお酒類です。ベルトに載ってレジに流れていきます。
こんな大量の食材を4日間で消費できたかは不明です。
2日目の夕食はマトンのモロッコ料理と生ハムサラダとパプリカのマリネ、おいしかったです。3日目もモロッコ料理でクスクスとチキンのオレンジ煮とサラダ、さわやかな味でした。モロッコ料理は味が淡白で素材が生きてる料理という感じです。たまたまモロッコ料理の本が目についたので作ってもらったのですが、すっかり好きになりました。4日目はパプリカの肉詰めのトマトソース煮込みとサラダでした。
そうそう翌日のランチに食べたフィッシュ&チップスもおいしかったですよ。
魚をこの中から選んでフライにしてもらいます。
これが本場のフイッシュ&チップス1人前。美味しいのですがとにかく量が多い。
今回のイギリス訪問は観光が目的ではなかったので、家で過ごすことが多かったです。ワインを飲みながら、料理をしたりのんびり過ごさせてもらいました。
2010年11月23日 09:00
両隣との壁を共有できる、連棟形式の住宅はニューヨーク市内でも見かけます。街に近いタウンハウスには土地の有効活用法としてピッタリだと思うのですが、日本ではあまり見かけません。
このスタイルの建物は窓の形、外壁や屋根の仕様は同じなのですが、玄関ドアはそれぞれ違っています。ドアも最初は同じだったものが、老朽化に対応して取替え等が行われたものだと思います。なぜかデザインは変わっていても、ドアや枠の色を両隣の家と揃えたり、まったく違和感がありません。こんなところも個人の中にある「文化の協定」が生きているのかもしれません。
玄関ドアを室内側から写したもの。ガラスはペインティング・ガラスです。
この建物の玄関は2階にあります。2階には玄関ホールと広いリビングルームがあり、上下階への階段があります。1階にはゲストルームとダイニングキッチンやユーティリティーがあります。3階は主寝室と書斎、それに小部屋(昔はメイドの部屋)です。
1、2、3階のメインルームには暖炉がついています。現在はロンドン市の排煙規制があり暖炉は使われていません。
ダイニングキッチンにある食器戸棚です。
上部の棚にはお皿が並んでいますが、地震の多い日本では考えられない方法です。
ダイニングにある暖炉です。壁のグリーンが古いレンガと調和して美しい。
小さな棚にはたくさんのスパイスが並んでいて、使いやすそう。こんな棚、我が家にもほしい。
シンクは陶器製のダブルシンクです。左側シンクにはゴム製の水切りプレートが置いてあり、
水切りカゴの役割をしています。洗ったものが見えなくてとても便利。
ガスコンロです。ゴトクが4枚に分かれているので扱いやすく、
ゴトク面が全体を覆うように平らになるので、非常に使いやすい。
3階にはメインバスルームがあります。ゆったりした大きなバスタブとペデスタルの洗面器、便座が木製の便器がレトロ感を盛り上げています。
窓のペインティング・ガラスがかわいらしい。
室内の内装は、腰張りやドアはパイン材で壁は漆喰です。キッチンと洗面所の床以外は全てカーペットです。
イギリスではパイン材を使うことが多く、一般家庭では家具もパイン材が主流です。
階段下にサブベッドにもなるベンチが造りつけてあります。
2010年11月19日 09:00
ヒースロー空港から地下鉄とバスで1時間30分ほどのDULWICHに妹が住んでいます。ロンドン市の中心部からは電車とバスで40分くらいのところですから、東京でいえば郊外でしょうか。ここは140年前にCITY(東京でいう大手町のようなところ)で働く人々のために開発された住宅地だそうです。
小高い丘の上に建つ、築140年前の建物です。3階建てで外壁はレンガ造り、屋根はスレート葺きです。
イギリスでは新しい建物より古い建物の方が人気だそうです。「古いものに価値がある」というイギリス人の考え方からきているのでしょうか。
ロンドンでは、この家のように連棟形式になっている住宅を多く目にします。昔の東京日本橋や京都の町屋にあったような造りに似ています。間口は狭いのですが奥行きがあります。どの家にも裏庭がありその奥行きは深く、この家の庭には池や野菜畑、温室のほかリンゴやナシの木も植えてあります。
小さな池にはきれいな鯉(金魚かも・・・)が泳いでいました。
隣の庭との仕切りは何となく作ってありますが、樹木で遮っているような程度です。家の中から見るとバックヤードに広い庭があるように見えます。限られた敷地を有効利用するには実に上手い方法です。日本ではブロック塀でしっかりした塀を作るので、庭の眺めを共有することはできません。
3階の書斎から裏庭を見るとこんな感じ、大きな森が広がっているように見えます。
窓枠にとまっている数羽の鳩たちが日向ぼっこをしています。
キッチンから裏庭に出ることができます。両開きドアの内部は白木で外部は白色ペンキが塗ってあります。
裏庭から建物を見上げたところです。 勝手口には猫の出入り口もついています。
物置のドアにハート型の飾り窓が・・・チャーミングです。
私は都心のマンション暮らしのせいか、この家のような裏庭にせつなく憧れてしまいます。
2010年11月16日 09:00
ロンドンで所要があり、6日間の旅をしてきました。
10年ぶりのイギリスです。せっかくの旅行なので最初は「パリに1泊で行ってみようか」ベルギーの「ブリュッセルに日帰りで行ってもいいね」などと言っていたのですが、結局ロンドンで6日間を過ごしました。
これから数回のブログでロンドンの旅をとりあげてみます、ご一緒に旅はいかがですか。
旅の初日、成田エクスプレスの車内、ヘッドレストの赤がオシャレです。
この電車に乗っただけで、外国への旅が始まったような気分です。
飛行機が成田を飛び立って間もなく、飲み物がサービスされました。私はすかさず「ビールを下さい」とお願いをしました。
娘が私の横から「グロールシュにして下さい」と言ったのがこのビールです。
グロールシュは初めて飲むビールです。厳選された原材料と天然水のスプリングウォータのみを使っているそうで、とてもマイルドです。オランダ国内では高級ビールとして認知されているそうです。世界のビールコンテストでも高い評価を得ていて、オランダ王室よりロイヤルの称号を授与されたそうです。味はエビスビールに似ているような気がしました。
最初の機内食です。「チキンorビーフ?」と聞かれて、「チキン!」とこたえました。
成田~ロンドン間は約12時間の飛行です。最初は映画を見たり、眠ったりしていましたが10時間も経つと「早く着かないかなぁー」と飽きてきます。そうなると目の前の画面にこの画像を映し出し「少しは進んだかな」と5分おきにチェックします。
あと3~40分で待ちにまったロンドン到着です。
飛行機が着陸態勢に入りました。このときには「やっと着いたぁー」という喜びで、降下時の大きな揺れもさして気になりません。
空の上から見たロンドンの住宅地、美しい! 壁と屋根の色はどの家も同じに統一されています。
ヨーロッパに行くといつも感じることですが、家並みが美しくうらやましいと思います。
日本の家並みが美しくなるのにはあと何年かかるのでしょう。
まず始めに、建築の仕事をしている私達が「日本の家並みを美しくしよう」と心がけることが大切なのでしょうね。
2010年11月12日 09:00
サグラダ・ファミリアは現在もスペイン、バルセロナに建設中の教会です。 着工は1882年ですから、今年で128年間も工事が続けられています。この建物は84年前に亡くなったアントニ・ガウディの代表作です。
私にとってのサグラダ・ファミリアは未知の世界の建物であり憧れの存在でした。 アントニ・ガウディはあまりにも偉大すぎて、彼の作品を自分の目で見ることが出来るとは思ってもいませんでした。
ところが数年前にバルセロナを訪れることができ、夢を叶えることができました。
教会の内部から塔を見上げたところです。夜になるとこの丸い窓から照明の光がこぼれて荘厳さが増します。
上部の塔は最終的に完成すると18本になるそうですが、現在は8本まで完成しています。ガウディが実際に目にした塔は、最初に完成した1本のみだそうです。塔の高さは170メートルあります。
イエスの誕生を表す東ファサード。2005年建設途中ながら、日本人彫刻家、外尾悦郎の手がけた
このファサードの部分がアントニ・ガウディの作品群として世界遺産に登録されました。
東側の生誕のファサードでは、キリストの誕生から初めての説教を行うまでの逸話が彫刻によって表現されています。写真の写りが悪いので良く見えないのが残念です。生誕のファサードの彫刻はみて分かるように柔らかく、喜びと優しさにあふれているように見えます。
イエスの受難を表す西ファサード。屋根を支えている斜めの柱も厳しさを表現しています。
西側の受難のファサードには、イエスの最後の晩餐から昇天までの有名な場面が彫刻されています。東側の彫刻とは対照的に、ファサード全体でイエスの受難の厳しさが表現されています。
塔の上からの写真です。白い小鳥達が木の周りを飛び交っています、とても彫刻とは思えません。
下の方にはバルセロナのビル群が見えます。手前の鉄筋が気になります。
足をブルブル震わせながら「これ以上登りたくない」と叫びながらも、手抜きのない精巧な彫刻に触れたことに感動していました。
バルセロナの空の色と空気に触れて、ガウディの建築はバルセロナだから生まれたのだと強く感じていました。
2010年11月 9日 09:00
人間はなかなか自分の考え方を変えることは出来ないものです。私はいつも、自分の見ている世界はごく限られたものであることを自覚しなければと思っています。
ある時こんな経験をしたことがあります。
クローバーの野原で「ごろん」と横になり、ふと横に目をやるとそこに「広大な緑の林」が広がっていました。クローバーを下から見上げただけなのですが、全く違った世界がありました。小人(こびと)になった気持ちです。クローバーは小さな頃からのなじみの植物ですが、葉っぱの上からしか見たことがありませんでした。地面との間に「こんな景色が広がっていたのね」とその発見に驚き、いまでもその光景を思い出すことができます。
ペパーミントの若芽です。上から見ると可愛らしい葉っぱです。
同じペパーミントを下から見上げたところ。予想に反して背が高く違った眺めが広がっています。
ペパーミントは上からみると愛らしい小さな葉です。カメラを接近させて、下から見てみると茎は結構な長さで下の方には小さな葉がたくさん用意されています。
肉眼で見るともう少し迫力があるのですが、撮影技術のない私のカメラ技術だとこれが限界です。
誰もが「どんな眺めにみえるかな」と思って植物をこんな角度で見たりしません。楽しい経験になると思いますので、気持ちにゆとりがある時にでも試して見てください。
クリスマスローズの若芽、自分が小人になった錯覚を起こします。
クリスマスローズを上からみたところ
下から見ると葉脈がくっきり見えて力強く、知らなかった植物を見るようです
こんな経験から「自分の視点を変えることで、今まで出会ったことのない感動に出会える可能性があるのだ」と言うことを知りました。このことを自分の考えや人間関係、生き方にまで広げて、視野を広げることができたらいいなと思っています。
この実験を子供と一緒に体験してみてください。子供は目を輝かせて感動した様子を話してくれます。
2010年11月 5日 09:00
パシフィコ横浜の展示ホールで仕事があり、懐かしい横浜に行ってきました。
横浜ベイブリッジと空が美しい
パシフィコ横浜はみなとみらいにある世界最大級の国際会議場と展示ホールとホテルからなるコンベンションセンターです。正式名称は横浜国際平和会議場です。
1991年にあの有名な「横浜グランドインターコンチネンタルホテル」が最初に完成し、3年かけて現在のような形になりました。ホテルの設計は日建設計です。
ホテルは海側から見るとこんな形です・・・パンフレットから
みなとみらいにこのホテルが出来たときは、その形状で話題になりました。 何もない平らな敷地に「突然現れた半円形の巨大な建物」というので驚かされました。ホテルの外観は海にちなみ、帆をモチーフにしたそうです。建物は31階建てで、部屋数は600室あります。
多くの部屋からは海が一望にできるよう設計されています。
私はそのころ横浜に住んでいましたから、この新鮮な形に感激したあまり、見学に宿泊にとなんどもなんども通いました。
ホテルを陸側から見るとこんな形状になっています。こうしてみると半分に切ったどら焼きのようでもあります。
この景色を眺めながら・・・・。ホテルのティールームでケーキとお茶を・・・・。
横浜というと「歴史のある古い町」という印象ですが、この「みなとみらい」の一角はまさに近代都市の粋意を決集したようなところでした。
屋根がユニークな建物は展示ホールです
展示ホールの周囲の建物群すごい迫力です
久しぶりの横浜は海と空が美しくそして活力があり「また横浜に住みたい」と思わずつぶやいてしまいました。
2010年11月 2日 09:00
青山に暮らすようになって「青山に引越したの」と言ったら、多くの友人が「おいしいお店があるわよ」といって、いろいろなレストランやお店を紹介してくれました。「ケーキ屋さんのキルフェボン」もそのひとつです。
店舗のファサードから内部まで白い塗り壁仕上げで、床はテラコッタ貼り。ドアや窓枠はブルーのペンキ塗りです。外壁照明のダウンライトまで壁材で塗って仕上げてあり、かなりのこだわりです。
店名を書いた店のサインはどこにも見あたりません
灯りに誘われて、つい入ってみたくなります。
店構えは私の印象ではサンタフェ風です。アメリカ・ニューメキシコ州のサンタフェには22年前に一度行ったことがあります。ダウンタウンにはこんな作りの店がたくさんありました。当時の私には大変刺激的な街で白い壁と窓枠のブルーが新鮮でした。ドアや窓枠をペンキでブルーに塗るなんて「こんなことってありなの」と驚いたものです。現在の日本では、こんな作りの住宅もチラホラ見かけるようになりました。入り口ドア、窓や枠廻りにブルーの色を塗るのは「魔よけ」の意味があるそうです。
キルフェボンは現在国内に10店舗の店を持っています。旬のフルーツを使ったタルトが人気の有名店です。この青山店では、お休みの日になるといつも行列が出来ています。
秋は果物がおいしい季節、イチジクやブドウ、ラ・フランスなどをキルフェボンのケーキで楽しんでみてください。
人気ナンバー1のフルーツタルトです
キルフェボンは18年前に静岡市に洋菓子店キルフェボン1号店が出来たのが始まりだそうです。現在はタルトの生ケーキがメイン商品ですがクッキーやバトン類の焼き菓子も販売しています。
店の前にはたくさんの緑が置いてあります。
「野道を歩いていると1軒の田舎家にたどり着いた」というような演出です。
店内の天井近くの飾り棚です。壁材を塗り込んだ棚を私もいつかリフォームで採用してみたいと思っています。
キルフェボンとはフランス語で「なんていい陽気なんだろう」という意味だそうです。
甘いお菓子を食べて「キルフェボン」とつぶやきたくなりました。