住まいに関すること、インテリアのこと、日常のことなど・・・。わたくし、リフォームデザイン研究所長 天方が、素敵な暮らしのヒントをブログでご紹介いたします。是非、 ご覧ください。

2010年7月

こんな家に住んでみたい その①

2010年7月30日 09:00

今年の2月、冬季オリンピックの観戦でバンクーバーに行ってきました。カナダと言うと「木材が豊富で2×4の発祥の地」くらいの知識しかなく、住宅は「規格品が多いのでは?」などという適当な思い込みでいました。

ところがそこで「忘れられない、かわいい家」を発見したので紹介します。今までに出会ったことがない「おとぎの国」にあるような家です。この家が建っていた場所は、バンクーバー市内でも山の手に位置する高級住宅地の一角です。家の裏からは海とダウンタウンが一望できる素晴らしいところです。建物は傾斜地に建っていて、裏から1階に入ることが出来ます。 

 

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この写真にあるメイン玄関は2階になっています。玄関を入ると正面にはホールと1階に降りる階段がありその奥がキッチンです。キッチンと左側のダイニングとリビングからは海側の素晴らしい景色を見ることができます。玄関の右側の部屋は寝室で海を望むバスルームがありました。 

きっと美しい夜景を見ながら入浴できるのだと思います。この家は建ってから100年以上は経っています。

 

屋根は木製サイディングで作られていて、しかも波打っているのが特徴です。どうやって屋根を張ったのだろうと近寄って、まじまじ見つめましたが理解できませんでした。柾目の材料はかなり厚いのに柔らかい波型になっているのは、そうとう熟練した職人さんが作った屋根なのではないかと思われます。

拡大した写真を載せますので、皆さんも想像してみてください。

 

写真-124(サイズ小).jpg写真-123(サイズ小).jpg     

私の子供の頃、日本でも木製サイディングで葺いた屋根がありました。北海道は雪国だったので、当時ほとんどの家が木製サイディングでした。たしか「柾葺き屋根」と言っていました。雪が自動的に滑り落ちるように勾配をきつくした屋根に、薄い柾目の材料を何枚も重ね張りをしていたように記憶しています。しかし屋根の形状は切妻のストレート屋根でした。

おもいつきで家庭菜園

2010年7月27日 09:00

私が住んでいるマンションのベランダは奥行きが1.2メートルほどあります。リビングに面している場所には、前にご紹介した観賞用の緑や花の鉢を置いています。となりの書斎コーナーに面している場所の狭いところに、思いつくままにゴーヤ、ミニトマト、シソ、小ネギ、クレソン、山椒を植えています。いま収穫の時を迎えているのがゴーヤとミニトマトです。

 

CIMG0606.JPGのサムネール画像CIMG0649.JPGここのところ例年にないほどの猛暑が続いています。

暑い夏には窓辺を緑のカーテンで覆うのが人気で、ゴーヤは多くの方が育てていますから珍しいことではありません。最近はCO2削減が叫ばれているので、私のセミナーでも「省エネリフォーム」という内容で話をする機会が増えました。

 

住宅に入ってくる太陽熱の70パーセントが窓から入ってくると言われています。簡単にできる省エネの方法として、部屋の内側にインナーサッシを取り付け、日射を遮ることをお勧めしています。昔の日本家屋は庇が深いうえに、多くの家には縁側がありました。その縁側が寒暖を防ぐ大きな役割を果たしていたのです。夏になると縁側の先にはスダレを下げて、風鈴などの音が「チリン、チリン」と涼しげでした。スダレが日射を防いでいたのですが、いまはその役割をゴーヤの天然カーテンに担ってもらおうというわけです。

 

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ゴーヤは東インド原産のウリ科の野菜です。正式名はツルレイシといいますが、ニガウリともよばれています。ゴーヤはビタミンCやカリウムが豊富で熱にも溶けにくいので、夏バテ防止やダイエットに良いと人気です。私は数年前まで、ゴーヤは沖縄でなければ栽培できない野菜だと思っていました。ここ数年ゴーヤのグリーンカーテンは「緑が美しいし、栄養豊富で食べられるのが良い」として話題になっていたので、私も挑戦してみました。我が家の小さいプランターでも、ゴーヤが作れたのは驚きでした。簡単で美味しい食べ方として、ごま油でシャキっと作るキンピラはおすすめです。

 

絵本に出てくるような窓

2010年7月23日 09:00

私は仕事がら住宅を見て歩くのが好きで、よく住宅地を散歩するのですが、その中でも特に家の窓が気になります。気に入った窓のある家を見つけると「こんな窓のある家に住みたいなー」としばし立ち止まって見入ってしまいます。

理由は分からないのですが、住宅の窓に強い興味があります。外国旅行に行くことがあっても有名なお城や歴史のある寺院にはそれほど興味が湧きません。歴史ある建築物には威風堂々とした迫力や荘厳さに感動したりするのですが、建築物としてはあまりにも遠い存在なのかもしれません。どの国に行っても、そこで暮らしている家々の窓を見ていると、生活のドラマが写し出されているように思えて心ひかれます。今日ご紹介するのはイギリス・コッツウォルド村で見つけた住宅の窓です。

 

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下記の左側の写真は、ライムストーンの外壁にぽっかり空いた、白いペンキ塗りの小さな窓です。すべり出し窓だと思いますが、くるくる渦をまいたクレセントとスライド丁番がなんとも言えないほど愛らしいです。

 

        03(サイズ小).jpgのサムネール画像      05(サイズ小).jpg  

 

右側の写真は、ガラスが4枚の上げ下げ窓です。家を外部からみて美しいように、窓の周囲を草花で飾る習慣があります。西洋には「周囲の環境に貢献する」という公共の精神が根強くあるからです。窓下には自然な感じに作った花壇と外壁に這わせたピンクの花が、ワクワクするほどの夢をかき立ててくれています。

 

 

蓮の葉に朝露

2010年7月22日 09:00

先日、近くの信濃善光寺別院の境内で蓮(ハス)の葉にある朝露をみました。蓮の葉は撥水性があり水をはじくので、朝の日が射し込みガラス玉のような形をしていました。

 

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「久方の 雨も降らぬか 蓮葉(はちすば)に

           たまれる水の 玉に似たる見む」

                  新田部皇子(にいたべのみこ) 万葉集            

 

と詠まれているように、蓮の葉にたまった大きな水玉は自然が作った造形です。

 

蓮はインドが原産で日本には仏教とともに伝えられたといわれています。仏教では西方浄土の極楽は蓮の池と信じられているそうで、仏像の台座にも蓮の花の形が使われています。仏教と蓮の関係を知りたいと思い、少しだけ調べてみました。中国に「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という儒学者の句があるのを知りました。素晴らしい教えの言葉です。もっと広く深い意味があるとは思いますが「仏教が蓮を清らかさの象徴」としてきたことを知りました。

 

蓮(Lotus)と睡蓮(Water liliy)は似ているので混同してしまいそうですが、蓮は葉や花が水面から立ち上がりますが睡蓮(スイレン)は葉も花も水面に浮かんだままです。モネが描いた有名な絵は睡蓮の池です。睡蓮の葉をよく見ると葉の一部に切り込みがあります。花の形は似ているように見えますが、蓮の花芯は蜂の巣のようになっています。違っているように見えても、いずれもスイレン科です。蓮の根はレンコンですし、ベトナムでは茎も食べますから、食用と観賞用と区別することもできます。上野の不忍池にあるのは蓮でちょうど7月が見ごろです。

CIMG0612.JPGのサムネール画像 

   

 

 

使いやすい引き出し

2010年7月20日 09:00

キッチンを例に上げると、作業カウンターの下に、たいてい3段又は4段の引き出しがついています。

キッチンカウンターの高さは85センチが標準なので、1,2段目は良いのですが、3,4段目の引き出しは、一気に使いづらくなります。実際は腰を曲げて出し入れすることになります。下段の引き出しはだんだん使われなくなり、一番奥には数年使っていなかった調理機器や乾物類が眠っているのではないでしょうか。

 

使いやすい引き出しの第1条件は「立ったままで使える」ことです。

次に収納する物によって、深さや奥行きを変えたり、引き出し内部に仕切りをつけたりします。キッチンには菜箸から計量スプーンまで細かい調理道具がたくさんあります。それらを種類によって分類し、それぞれ作業にあわせた引き出しを用意すると、物が仕舞いやすく取り出しやすくなります。キッチンは作業の場ですから、機能的な面から収納を検討するのは当たり前のことです。

 

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既製品のキッチンセットで充分に対応しきれない場合は「家具作りで」と依頼をしてください。リフォームの際に収納を充実させたいと希望される方が多いのですが、物を収納する容量だけでなく「仕舞いやすく取り出しやすさ」も検討することが大切です。

 

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体の動きが忙しいキッチンではもとより、リビングや書斎コーナーに設ける引き出しも基本的には同じ考え方です。

 

蚊遣器

2010年7月17日 09:00

蚊遣器(かやりき)は、蚊取り線香を燃やすときに使う道具です。

この中に入れることで、蚊取り線香を安定して燃やすことができ、灰の処理も簡単にできます。昔からどこのご家庭でも必需品でした。みなさんはきっと蚊遣豚のことなら、見たことがあるのではないですか。

 

映画「三丁目の夕日」や「男はつらいよ」では縁側などのシーンに置いてあったはずです。私もこの「豚の置物」は子供の頃から知っていましたが、正式名称が蚊遣器ということは知りませんでした。

 

蚊遣器は蚊取り線香に十分な酸素を供給できる構造になっていて、かつ線香が本体に接触しない構造でなければいけません。蚊取り線香が陶器や金属の蚊遣器に触れると、燃焼に必要な熱がそちらに移動して火が消えてしまうからです。形状がふっくらしているのはそう言った理由があるからだと思います。

 

 

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この金魚鉢とカエルの蚊遣器は吉祥寺のマーケットで見つけました。エアコンが行き渡った現代でもベランダや庭先には、やはり蚊遣器が欲しいところです。夏の風物詩として、風鈴と蚊遣器とスイカというところでしょうか。

 

 

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~蚊取り線香について一言~~~~~

蚊取り線香は蚊を駆除する目的で、線香に除虫菊の有効成分を練りこんだ燻煙式殺虫剤です。恥ずかしながら私はあの可憐な除虫菊のことを女中菊だと思っていたし、殺虫成分を持っているということも知りませんでした。

障子にはこんな役割も

2010年7月16日 09:00

「リフォームを機会に、障子をなくして下さい」といわれる方が増えています。和室を洋室に変更される方が多く、和室が減ってきているからだと思われます。「障子はすぐ破れるし、日焼けして変色するからメンテナンスが大変だ」などの理由からなのかもしれません。

最近は破れない障子紙と言うことで、ガラス繊維をプレスしたものや、和紙風プラスチック板のものもあります。私はこの材料で作った障子を、洗面所やトイレの窓にお勧めしています。冬は窓からの冷気をさえぎり、外部にはシルエットが見えにくくなるからです。

 

障子は「明かり障子」として平安時代から日本の建築文化の象徴的な存在でした。扉を閉じたまま採光できるという機能によって、昔から広く使われていました。最近はインテリアとしての効果のほかに、アルミサッシとの組み合わせによる断熱効果で省エネ建材として評価されつつあります。障子紙の良さは光を通すだけではなく、光を反射する点にあることはご存知だったでしょうか。

 

夜になって室内に明かりが灯ると、その光を反射して障子が昼間以上の明るさになります。また障子を通した明かりが家の外に洩れるのも風情があっていいものです。  

 

大原邸-012(サイズ小).jpg 

 

和室にプラスチック板の障子を入れると反射光が無いので、夜になり部屋の明かりが消えると怖いほどの暗さです。暮れになり障子紙を張り替えたときのあの「空気が一新した感じ」に価値をおいて、本物の和紙を採用して欲しいと思います。

 

障子には下の部分にガラスを入れた雪見障子が知られていますが,障子の一部分をスライドさせて開閉し、庭の新緑や紅葉の一枝を絵画のように切り取ったように見せる方法があります。

 

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障子の中央部が開口されて部屋の中から緑を眺められるのはドキッとするほどの感動です。

ベランダガーデンとシンボルツリー

2010年7月13日 09:00

私は田舎育ちなので「部屋からいつも緑を見ていたい」と思っています。

現在、住んでいるのは都心マンションの3階で、どの部屋からも自然の緑は見えません。このマンションに越してきてから12年になります。

 

リビングに面したベランダには少しずつ緑が増えてきて、今では部屋の中が緑色に見えるほどになっています。そのなかで今大きく幅を利かせているのがニセアカシア(カスクルージュ)の木です。黄緑色のアカシアの葉はベランダガーデンのシンボルツリーになっています。

近くのフラワーショップで数年前に買ったものですが、生育が早く今では植え替えすら困難なほどに大きくなっています。落葉樹ですが春から秋まで黄緑色の葉の色が変わらないのが気に入っています。ベランダにいつも黄緑色の葉が揺れているのを見るのはいいものです。

 

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緑の葉の色の違いは、ベランダガーデンに奥行きと変化をもたらしていると思っています。ニセアカシアのお陰で、夏のベランダでも春のような新緑の風情を楽しめます。

 

我が家のベランダには花もありますが、控えめな色の花を選んでいます。花はあくまでも緑を引き立てる存在であって欲しいと思っているからです。ホトトギス、クリスマスローズ、クレマチス、バラ、アジサイ、などなども緑の葉の陰でひっそりと咲いています。我が家のベランダガーデンはあくまでも緑が主役です。

 

 

一度見たら、忘れられない椅子

2010年7月 9日 09:00

椅子にはいろいろな役割があり、その使われ方でさまざま形が違っています。

今回は「一度見たら忘れられない椅子」を紹介します。

 

椅子はどこで使うものでも座り心地がよく、たたずまいが美しいというのが大切です。私がこの椅子に出会ったのは、知り合いのマンションにお邪魔したときです。玄関の踏み込みにおいてあったのですが、それ以来忘れられない存在になりました。

「なんてさりげなくて、キュートな椅子だろう」と思ったんです。「どんな使い方をするのですか?」と聞いたところ「クツを履いたり、脱いだりするときに座ると便利よ」とのこと。「クツを履くとき、椅子に座ることなんてあるのかなー」と思ったけれど、あまり可愛いいのでつい座ってみたところお尻にピッタリ。座面は小さいけれど、なかなかの優れものです。なんてったって葉っぱの形をしていて、茎のところを持つと移動をする際にとても便利。4本の脚もふっくらとしていてまるで生きているようです。こんな椅子が玄関に置いてあったら、だれでも腰を下ろしたくなりますよね。

 

玄関でクツを履いたり脱いだりするとき、不安定な姿勢になるせいなのか思わず片手を壁に添わせたりしていませんか。玄関の壁が手の跡で黒く汚れているのはそのせいなのです。

高齢になってきて、足元が何となく不安定だなと思ったら、玄関に小さな椅子を置くことをおすすめします。 

選定ポイントはどっしりしていて、安定感のある椅子が良いでしょう。

 

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この椅子には「はっぱ」という名前がついています。製作者は長野県の家具工房「萌木屋」のオーナーで、阿部さんと言います。作り手が見えるというのも、家具選びのもうひとつの楽しみなのです。

いま「キリム」が人気!

2010年7月 6日 09:00

毎日暮らしている部屋の雰囲気を、ガラッと変えてみたいと思ったことはありませんか?
私は思い立ったらすぐに家具位置を移動したり、絵をかけ替えたりしています。少しだけ気分を変えたいと思ったら、スタンドや緑の位置を替えるだけでも効果はあります。

今回は「これを使えば間違いなく雰囲気が変わる」という必殺インテリアアイテムをご紹介します。
一般的に知られている名称は「キリム」といいます。これが1枚室内にあるだけでその部屋の印象はガラッと変わります。

キリムはもともと東アジア、中央アジアそしてトルコを代表する中東などの草原地帯の遊牧民が生活必需品として織った布です。キリムとは、トルコ語で平織りの意味です。昔トルコの女性が花嫁の持参品として、羊やヤギの毛で糸を作り、草木染したもので織ったものなので、ひとつとして同じものはありません。

当時は敷物としてだけでなく、袋などの生活必需品としても使われていました。色柄は先祖代々から伝わったものや地域や宗教によって違っており、作り手それぞれの夢や希望が織り込まれています。

大きさは様々ですが、持ち運びしやすいラグサイズのものが多いようです。キリムをインテリアに取り入れてみたいと思われたら、家具にあわせて色柄を選び、床に敷いたり壁に掛けたりして楽しんでください。

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キリムは不思議な力を持っていて、和風のインテリアにも自然に溶け込んでくれます。柄が違う数枚のキリムを同じ部屋に置いても全く違和感がないのが不思議です。

キリムには100年前のオールドキリムから科学染料で作られた現代のものまで、さまざまあります。私はキリムが大好きで、オールドキリムや現代に作られたものなど、あわせて数枚もっていますが、奥深い色合いのオールドキリムの魅力にはいつも心が奪われてしまいます。

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Profileプロフィール

天方 幸子 天方 幸子(あまかた さちこ)
一級建築士
東京ガスリモデリング
リフォームデザイン研究所所長


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